にんべん、浅漬けの素を発売 こだわりのだしで「手作り」ニーズ満たす
2025/02/06 2:18 pm
にんべんは3月1日、「だし浅漬けの素」を発売する。国内製造のさば節、鰹節、北海道産昆布から取った合わせだしを使用。丁寧に抽出しただしの香りと旨みで、“こだわりの手作り感”のある味わいを実現させる。容量は300mLで、価格は270円。
浅漬けの素市場は、主力商品の価格改定や野菜の価格高騰などによって縮小傾向にある。しかし、検索エンジンにおける「浅漬け」と「レシピ」を含む検索ボリュームは、2019年から23年までの5年間で約1.5倍に増加。浅漬けの素を使用せずに、調味料を組み合わせてつくる「手作りニーズ」は根強い。
そこで、同社のファンコミュニティメンバー「にんべんだしアンバサダー」138人を対象にアンケートを実施。すると、「漬物を食べている場面、気分」は「さっぱりしたものを食べたい時」「家族、特に子供に野菜を食べてほしい時」という解答が、「手作り浅漬けのこだわりポイント」は「ゆずの皮やミョウガで味変」「昆布や鰹節でうまみをアップ」といった解答が得られた。
これらを元に、「年代問わず様々な場面で」「プラス素材で旨みをアップ」という特徴の商品を開発。市販品によくある唐辛子抽出物などは入れず、全年代が食べやすい味にした。3種のだし素材はそれぞれの特徴を生かす抽出方法と配合技術を用い、食材の味を引き立たせる。担当者は「素材にこだわった浅漬けの素はこれまで市場になく、家族の健康に気を遣う層にアピールできる」と語る。
浅漬け以外の料理の味付けにも使用でき、アレンジレシピとして訴求していく。簡単につくれる「焼きなすのだし漬け」「だし旨!味付けたまご」といったレシピを考案し、初期出荷のボトルのネックリンガー(ポップ)で紹介。サラダや肉料理、魚料理のレシピ作成も検討している。
同日、涼味向け個食用めんつゆの「柚子こしょうめんつゆ」「一味唐辛子めんつゆ」(3袋、226円)も発売する。下降傾向にある液体つゆ市場の中でも個食タイプは人気が高いため、1袋が一人前50gの使い切りとして開発した。味はだしと相性の良い和の香辛料として、柚子こしょうと一味唐辛子を採用。商品の裏面には電子レンジ調理でつくれるレシピを紹介し、簡便さをPRする。