2025年02月20日

パスワード

2カ月連続で増、年末商戦や催事が活況

日本百貨店協会が調査した全国百貨店(70社・178店)の12月売上高は6616億円余で、前年比(店舗調整後)は2.8%増と2カ月連続でプラスとなった。宝飾品などの高額商材や化粧品が高い伸びを示した。気温の低下を受けて冬物需要が高まり、主力の衣料品も好調だった。各社が企画した外商催事や物産展などのイベント施策が奏功し、年末商戦は活況を呈した。

顧客別では、インバウンドは売上高が31.1%増の625億円(33カ月連続プラス)、購買客数が59.9万人(36.6%増)だった。いずれも先月に続き同月対比で過去最高となった。購買客数は、14年10月に調査を開始して以来の過去最多を更新し、24年6月の57.9万人の記録を上回った。国内市場(0.6%増)は、2カ月連続で前年実績を確保し、売上げに占めるシェアは90.5%増と前月より0.5ポイント拡大した。高付加価値商材と、冬物衣料や防寒アイテムの好調が続く。

地区別では、大都市は4.0%増で39カ月連続プラスだった。インバウンド需要とラグジュアリーブランドなど高額商材、衣料品がけん引した。美術・宝飾・貴金属と化粧品は2桁増だった。8地区でプラスで、札幌(8.7%増)、大阪(8.3%増)、京都(7.4%増)の伸び率が高かった。地方は3カ月連続減で、近畿地区を除く6地区がマイナスとなった。身の回り品と食料品は苦戦したものの、衣料品と雑貨は前年実績を超えた。

商品別では主要5品目のうち、食料品(2.2%減)を除いた4品目がプラスだった。衣料品(5.7%増)は、先月に引き続き紳士・婦人共に好調で、気温の低下により重衣料や防寒アイテムが動いた。雑貨(7.7%増)は39カ月連続のプラスで、依然として増勢が続いている。中でも化粧品(10.9%増)は34カ月連続の増加で、クリスマスコフレやフレグランスなどが好調だった。美術・宝飾・貴金属(9.5%増)は、時計やアクセサリーなどが伸長した。食料品は、物価高騰の影響もあり6カ月連続の減小で、生鮮食品(3.4%減)のマイナスが全体に響いた。