昭和西川、高断熱マンション向けに新たな羽毛ふとん「ジャストダウンプレミアムタワー」
昭和西川は、2025年春に高断熱マンション向けの羽毛ふとん「ジャストダウンプレミアムタワー」を発売する。羽毛ふとん(掛け)の充填量が0.6キログラムで、本掛け羽毛ふとんの約半数。購入後に環境に応じて羽毛の量を微調整するアフターサービスも付加する。住環境に合わせて、羽毛ふとんの新たな快適さを提案する。
購入後、羽毛の充填量を微調整
ジャストダウンプレミアムタワーは、羽毛ふとんの合掛け(中厚タイプ)で、一般的な充填量は0.6~0.8キログラム。同社は室温20度で寝床内温度が最適と言われる33度になるように、様々な羽毛ふとんの温度測定とシミュレーションを重ねた結果、高断熱マンションに最適な羽毛充填量を導き出した。それが0.6キログラムだ。本掛けふとん(厚手タイプ、1.2キログラム)と肌掛けふとん(薄手タイプ、0.2~0.3キログラム)の中間の合掛けタイプになる。
羽毛同士がしっかりと絡み合い、温かい空気を逃がしにくい構造のスティッキーダウンを使用。かさ高性よりも、フィット感と薄くて程よい保温性を重視して設計した。
ダウンの品種は、アイダーダックダウン、アークティックホワイトグース、ホワイトグース。価格は30~150万円(税抜き)を予定している。
羽毛ふとんの中でも高価格商材だけに、ジャストダウンプレミアムタワーならではのサービスも付加した。購入後に使用してしっくりこない場合、羽毛の量を微調整できるアフターサービスを提供する。最大100グラムの増量、もしくは減量して、最適なグラム数にメンテナンスする(1回のみ無料)。さらにオフシーズンの除菌・預かりサービス(10回分)も予定している。
室温20度時の快適な睡眠環境を提供
環境省では、快適性を保ちながら省エネルギーを実現するため、夏季の室温28度、冬季で20度を推奨している。エアコンの暖房時の設定温度を23度以下に設定している世帯が半数以上を占めているというデータもある。さらに25年には、省エネを目的に住宅の断熱性能基準が厳格化。昨今、高断熱マンションの重要性が増しているという。言うまでもなく、気候変動も生じており、住環境も変化している。
ジャストダウンプレミアムタワーは、こうした住環境の変化に対応して最適な睡眠環境を提供する羽毛ふとんの新しい提案だ。「これまでの羽毛ふとんは、冬の『暖かさ』を重視していたが、ジャストダウンは室温20度時の冬の『快適性』を追求した」(MD本部MD二部ふとん一課課長河原遼太氏)。
高価格帯の羽毛ふとんだけに、百貨店の外商を中心とした顧客が対象になる。新たなアフターサービスを提供することで、顧客とのタッチポイントを広げ、固定化にもつながってくる。昭和西川は堅調な高価格帯商材を成長戦略の原動力にしていくため、ラグジュアリー路線を強化している。ジャストダウンプレミアムタワーはこれを象徴する新たなコンテンツだ。
(羽根浩之)