2024年10月23日

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六本木ヒルズ屋上庭園で150人が稲刈り、鳥取県ご自慢「星空舞」に舌鼓

小雨なんか、へっちゃら。家族や仲間と収穫の喜びを満喫

10月5日、六本木ヒルズのけやき坂コンプレックス屋上庭園で「稲刈り」体験イベントが開催された。森ビルが、地上45メートルの高さにある庭園の田んぼに春に苗を植えて育てて秋に収穫する、恒例の行事となっている。あいにくの雨にもかかわらず、近隣の住人や六本木ヒルズのオフィス・店舗に勤める人と家族ら、大人約90人、子供約60人、合計約150人が参加して盛り上がった。

今年は5月に鳥取産ブランド米「星空舞」の苗を植えた。オープニングではコメのコラボレーション先である鳥取県の東京副本部長の田口邦彦氏が「鳥取県は星空が大変きれいです。今、天の川は日本の人口の7割くらいの人が見られないといわれていますが、鳥取県では19あるどの市町村からでも見ることができます。県産の星空舞というお米も炊きあがりがキラキラ輝いていて、食感も良く、冷めてもおいしくて、おにぎりに合います。これをきっかけに満天の星空が見られる鳥取にぜひ来てください」とあいさつした。

稲刈りは、西武造園のスタッフに鎌の使い方のコツを教わってから開始。「鎌の入れ方ですが、稲の高さの中央部を持って根元を刈り取ってください。鎌はのこぎり状になっているので、1回で切れなくても2~3回動かせば切れますし、少し上に引き上げるようにして切れば、楽に刈ることができます」と、分かりやすく説明していた。

鎌の使い方を教わる。皆、真剣そのもの

参加者は、たわわに実った稲を刈り取り、稲束をつくり、はざ掛けする。小雨が止まず、全員が合羽を着ての稲刈りとなった。子供の中には、靴を脱いで素足で稲田に入ったり、泥に足を取られて尻餅をつく子もいたりしたが、自分で刈り取った稲穂を持ってニコニコ顔で母親のカメラに写る姿が見られ、楽しそうだった。

伝統的な収穫作業に汗を流した後は、炊き立ての星空舞のおにぎりが振る舞われ、皆で試食した。

原宿の唯一の米屋・小池精米店三代目店主で「五つ星お米マイスター」の小池理雄氏が「おにぎりはほぐれが大事。だから、ほぐれを生かすようにやさしく握っていただきたい」と、星空米を使ったおにぎりのおいしい作り方をレクチャーした。

そして「“コシヒカリ”は粘りが強い、“つや姫”は甘みが強い、“ゆめぴりか”はもっちりしているなど、お米にはそれぞれ特徴があります。星空舞は粒感が良くて味もいい。ちゃんと口の中にうま味が余韻のように残り、万人受けする味で、ぜひお薦めしたいお米です」と星空舞を評価した。

六本木ヒルズの稲作は2003年の開業年から始まり、稲刈りイベントは今年で20回目。参加者は、累計で約2000人に上っている。

(塚井明彦)