2024年09月16日

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サンクゼール、郊外商業施設で久世福商店の出店加速

7月25日に開業したゆめが丘ソラトスに出店した「久世福商店 ゆめが丘ソラトス店」

サンクゼールにとって7月は、「久世福商店」の出店攻勢がかかった月となった。12日に「久世福商店 イオンモール奈良登美ヶ丘店」、19日に「久世福 町田マルイ店」、25日に「久世福 ゆめが丘ソラトス店」を立て続けにオープン。27日には「久世福商店 アリオ上田店」をリニューアルオープンした。地域住民をはじめ若年層の取り込みや、ギフト対応も強化する狙いだ。

約48坪の店内に約800アイテムを展開

大阪、京都のベッドタウンである奈良市、生駒市にまたがり、地元商圏からの高い支持を集めるイオンモール奈良登美ヶ丘。この1階の食物販ゾーンにオープンした久世福商店は、約44坪の店内に約650アイテムが並ぶ。同店を含め奈良県内にある久世福商店はイオンモール樫原店、イオンモール大和郡山店に次ぐ3店舗目となる。

町田マルイ店の久世福商店は、これまでとは異なるコンパクトな店舗だ。店舗面積は約14坪で、従来店が30~40坪に対し約半分の広さとなる。新業態として駅ナカを含む駅周辺エリアへの出店を進め、久世福商店の利用が少ない20~30代の若年層の取り込みを狙う。町田駅前にはすでに小田急百貨店町田店の5階に久世福商店が出ているが、中心顧客となっているのは中高年層。これに対し町田マルイ店の店舗は若年層が対象で、棲み分けは可能とみられる。店内は白を基調とした内装でカジュアルなイメージとし、売れ筋などを中心に約300品目に絞り展開する。

7月25日に相模鉄道いずみ野線ゆめが丘駅前に開業した「ゆめが丘ソラトス」。店舗面積約4万2700㎡の大規模複合商業施設で、久世福商店は食の一大ゾーンとなっている1階の食物販ゾーンの中にオープンした。約48坪の店内に約800のアイテムを取り揃え、ギフトへの対応も強めたラインナップとなっている。

アリオ上田店の久世福商店はリニューアルによって、これまでサンクゼール・久世福商店の複合店舗から久世福商店単独店舗となった。約41坪の店舗に750以上のアイテムを取り揃える。久世福商店の看板商品である「だし」のコーナーを2カ所に増設し、日々の食卓に、だしを中心とした和食を取り入れることを提案。加えてギフトコーナーを増設し、地域の贈答需要にも対応していく。

(塚井明彦)