2024年4月 東京・大阪地区百貨店売上高
32カ月連続プラス。19年比でもプラス基調が継続
日本百貨店協会の調査によれば、東京地区百貨店(12社・22店)の4月売上高は1352億円余だった。前年比(店舗調整後)は10.8%増と32カ月連続でプラス、入店客数は0.9%増の16カ月連続。増勢が続くインバウンドがけん引したほか、物産展などの施策も売上げにつながった。2019年比でも7.5%増(7カ月連続)となり、プラス基調が継続している。
3カ月移動平均値は、直近の2~4月が13.2%増、1~3月が11.7%増、12~1月が9.7%増、11~1月が7.4%増、10~12月が7.8%増、9~11月が8.1%増だった。
商品別では、主要5品目のうち、食料品(1.6%減)を除く4品目で前年をクリアした。主力の衣料品(8.6%増)は31カ月連続のプラスで、月の後半からの気温上昇に伴いカットソーやブラウス、薄手のカーディガンなどが好調に推移した。婦人洋品は、春夏小物の晴雨兼用傘や帽子、スカーフなどの動きがよかった。
身の回り品(23.4%増)は32カ月連続のプラスで、ラグジュアリーブランドが一部価格改訂前の駆け込みの影響で2桁増となり、構成比は2割を超えた。ゴールデンウィークの外出需要からスニーカーなどカジュアルシューズやサンダルにも動きがみられた。
雑貨も32カ月連続のプラスで18.9%増だった。化粧品(15.1%増)は気温上昇でUVアイテムが動いた。高額商材の美術・宝飾・貴金属(24.3%増)は11カ月連続のプラスと好調が続き、インバウンド需要から時計を中心に大幅な伸びを示した。
食料品(1.6%減)は4か月ぶりにマイナスに転じた。カテゴリー別では、生鮮食品が価格上昇の影響から7カ月ぶりのマイナスで1.7%減だった。桜の開花が後ろ倒しになったことで花見商戦が当月にずれ込み、弁当などの惣菜(0.9%増)は好調に推移した。菓子(0.8%増)も帰省や国内外の手土産需要から堅調だった。