森ビルの「六本木ヒルズ」、屋上庭園の田んぼで親子で田植え
森ビルは5月25日、「六本木ヒルズ けやき坂コンプレックス」の屋上で恒例となった「田植えイベント」を開催した。六本木ヒルズが開業した2003年から開いている同イベントは今回が20回目となり、近隣居住者や六本木ヒルズのワーカーなど約160人(大人約90人、子供約70人)が参加。今回で田植えイベントへの累計参加者数が約2000人となった。家族一緒にぬかるんだ田んぼに素足で入り、素手で「星空米」の苗を植え付ける伝統的な稲作を体験した。
星空米は鳥取県で生まれた米の新品種で、ご飯のツヤが際立つ炊き上がり、粒感がありはねかえる食感、冷めても食感が変わらないおいしさが特徴。今秋には同じ屋上で稲作イベントが開かれ、田植えした星空米の収穫体験が行われる。
けやき坂コンプレックスの屋上庭園(高さ地上約45m、面積1300㎡)は水田や畑を配し、四季を代表する樹木を植えた本格的庭園。ここでは田植え、稲刈りに限らず、六本木ヒルズの裏側を探検する「六本木ヒルズのヒミツ探検ダイジェストツアー」として、屋上庭園の水田や生き物の棲む池など都心にある豊かな自然を観察するヒルズ街育プロジェクトや、夏休み期間には屋上庭園や屋外の空き地を活用したキッズワークショップなどが開かれている。
また、屋上庭園では雨水を貯蓄タンクに溜めて再利用している。2019年11月からはソニーコンピュータサイエンス研究所と共同で、都市空間における協生農法(生産性と環境破壊のトレードオフからの脱却を目指した新農法)に関する実証実験を屋上庭園で開始した。
(塚井明彦)