サンクゼールのシードルが世界大会で銀賞、長野県で味わえるイベントも
「久世福商店」「St.Cousair(サンクゼール)」「MeKEL(メケル)」などの専門店を全国に約170店舗展開している食品SPAのサンクゼールは、4月8、9日にフランス・ボーヌで行われた「第18回フェミナリーズ世界ワインコンクール」で、「いいづなシードル2022 ブラムリー・ふじ」(以下ブラムリー・ふじ)と「いいづなシードル 2022ふじ・高坂」(以下ふじ・高坂)の2品が日本産シードル部門で銀賞を受賞した。ほかに「サンクチュアリ 2020」が日本ワイン/白ワイン部門で金賞に輝いた。11日には、長野県飯綱町のサンクゼールの丘で飯綱町のシードルを味わう「いいづなシードルガーデン2024」を開く。
サンクゼールが受賞したフェミナリーズ世界ワインコンクールは、ワインの本場フランスでトップ5に入る世界的知名度が高いコンクールで、日本をはじめ世界中のワインがフランスに集結する。最大の特徴は審査員が世界中の女性ワイン専門家であること。世界中から経験豊富な女性ソムリエ、女性醸造家、女性ジャーナリスト、女性シェフなど350人の女性ワイン専門家が集まり、厳正なブラインド・テイスティング審査で評価する。
今回の第18回ワインコンクールへの総出品数は3510アイテム。国内からは368アイテムが出品され、118アイテムが入賞した。そのうちサンクゼールから出品したブラムリー・ふじと、ふじ・高坂が、今回から新設された日本産シードル部門で日本企業唯一の入賞を果たし、銀賞を受賞。また、サンクチュアリ 2020が日本ワイン/白ワイン部門で金賞となった。
日本産シードル部門で銀賞を受賞したブラムリー・ふじは、フレッシュな酸味が特徴のイギリス原産青リンゴ「ブラムリーズシードリング」と「ふじ」をブレンド。青リンゴの爽やかな香りと優しい酸味、ふじの甘い香りや果実感があり、深みのある余韻が感じられる。価格は2200円(750ml)。
同じく銀賞を受賞したふじ・高坂は、飯綱町のふじりんごをベースに、飯綱町の天然記念物に指定されている貴重な「高坂りんご」をブレンド。高坂りんごの特徴でもある渋みを表現したシードルで、やや甘めな味わいに仕上げることで、ふじりんごの甘い香りが引き立ち、高坂りんごの渋みが加わることで複雑な味わいとりんごの果実感が口の中に広がる。価格は2035円(750ml)。
日本ワイン/白ワイン部門金賞受賞のサンクチュアリ 2020は、サンクゼールの自社畑で収穫されたシャルドネ、リースリング、ミュラーのぶどうをブレンドした味わい深い白ワイン。柑橘系のような爽やかな香りと甘いはちみつのような香りを持つ。口当たりは柔らかで、豊かな果実味と酸味が心地良く口の中に広がる。価格は3080円(750ml)。
今年で9回目の開催となるいいづなシードルガーデンは元々、リンゴ生産者へのシードルのお披露目と感謝、交流を目的とした飯綱町が主催するパーティとして始まった。2014年からはサンクゼールと飯綱町が共同して主催するようになり、今では一般の人も楽しめるシードルの新酒の完成を祝うイベントとなっている。
同イベントの最大のポイントは、飯綱町に関わる9つの事業者のシードルを飲み比べできること。100円チケット×10枚つづり(1000円)から購入でき、1杯あたり最低3枚(300円~)でシードルを試飲できる。季節野菜を使ったバーニャカウダや飯綱町産リンゴを使ったアップルパイなどの食事もシードルと合わせて味わえる。さらに長野県出身のシンガーソングライターによる生演奏やウクレレ&フラパフォーマンス、飯綱町のクリエイターによる親子で楽しめるワークショップなどが開催される。開催場所はサンクゼールワイナリー・久世福商店本店 ガーデン広場。開催当日は、しなの鉄道牟礼駅から無料シャトルバスが運行される。
(塚井明彦)