2024年11月22日

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2024年3月 東京・大阪地区百貨店売上高

31カ月連続プラス。衣料品、身の回り品、雑貨が2桁増

日本百貨店協会の調査によれば、東京地区百貨店(12社・22店)の3月売上高は1530億円余だった。前年比(店舗調整後)は10.9%増と31カ月連続でプラス、入店客数は4.6%増と15カ月連続のプラスとなった。インバウンドと高額商材が好調に推移したほか、外商催事や物産展なども売上げをけん引した。2019年比でも7.8%増と6カ月連続プラスで、新型コロナウィルス禍前の水準を大きく上回った。

3カ月移動平均値は、直近の1~3月が11.7%増、12~2月が9.7%増、11~1月が7.4%増、10~12月が7.8%増、9~11月が8.1%増、8~10月が8.1%増と伸長が継続している。

商品別では、主要5品目全てで前年をクリアした。主力の衣料品(8.5%増)は30カ月連続のプラスで、気温が上がらず春物の動きは鈍かったが、新生活やビジネスウェアの買い替え需要から、紳士、婦人共にスーツやジャケットが好調だった。卒入学のオケージョンは、カットソーやスカートなど単品でも着回しが効くアイテムに動きがあった。

身の回り品(21.0%増)は31カ月連続のプラスで、引き続きラグジュアリーブランドが売上げをけん引している。新生活需要で財布やバッグを購入する動きが活発化したほか、ビジネスシューズも好調だった。

雑貨も31カ月連続のプラスで20.0%増だった。化粧品(22.4%増)は商材を問わず国内外共に好調で、価格改訂前の駆け込み需要も売上げに寄与した。美術・宝飾・貴金属(24.3%増)は10カ月連続のプラスで、外商催事やインバウンド需要から、先月に引き続き2割を超える大幅な伸びを示した。

食料品(2.6%増)は3か月連続増で、国内外の手土産需要やホワイトデー、ひな祭りなどの歳時記需要を背景に、引き続き菓子が好調だった。花見商戦は桜の開花遅れが影響し弁当、惣菜などが低調だったものの、4月に入り平年並みの水準に戻している。

4月中間段階の商況は、17日時点で前年比9.3%増で推移し、19年比でも17.7%増とコロナ禍前を大きく上回るペースで進んでいる。