松屋のバレンタイン、イートイン・実演でライブ感を演出
松屋銀座店は今年のバレンタイン催事「GINZA バレンタインワールド」で、イートイン・実演販売を充実させる。昨年好評だったことを受け3ブランド増やし、過去最大の17ブランドを用意。面積も2割拡大する。全体のブランド数は前年並みの82だが、限定品やコラボ商品を数多く揃え、“今・ここにしかない出会い”を提供する。売上げはECサイトも含め前年比1割増を目指す。
今年のテーマは「チョコと楽しむ食体験」。出来立てのデザートやチョコと酒のマリアージュなど、チョコレートを五感で楽しむ食体験を提供する。期間は2月2~14日で、自社ECサイト「松屋オンラインストア」では1月3~31日に展開する。
同店は2年前から、バーが出店し酒とチョコレートをセットで提供する「チョコ×お酒のマリアージュ BAR」を開催するなど、リアル催事ならではの魅力の創出に取り組んできた。昨年はBAR企画が前年比7割増と大きく伸長。「男性のお客様が1人で訪れるなど、バレンタイン催事で今まであまり見なかった客層にアプローチできた」と食品部食品二課MD担当バイヤー(係長)の小泉翔氏は語る。これがけん引し、トータルの売上高は前年比3割増を達成した。
昨年の売上高はほぼ19年並みのため、今回の売上げ目標である1割増はコロナ前超えとなる。小泉氏は「オンラインよりも実店舗で買い物したいという意欲が高まっているのを感じる。バレンタインというお祭りであれば、しっかりと集客できると考える」と自信をみせる。
目玉であるイートイン・実演販売は、4つのテーマを設けて展開する。「チョコ×お酒のマリアージュ BAR」は全4店舗が入れ替わりで出店。銀座に構える「SUKIYABASHI SAMBOA」「Bar 木挽町」に加え、神楽坂にある「Bar Pálinka」、虎ノ門ヒルズに入る「memento mori」が初登場となる。セットで提供するチョコレートはショコラティエの須藤銀雅氏がプロデュースした。
人気パティシエが目の前でデザートを仕立てる「新星パティシエによる限定ショコラ・デセール」は、「ヴェール」「ゲン ササキ ラ・ブティック・ドゥ・ユキノシタ・カマクラ」「ユニ マサハル コウヅマ」などが出店し、できたてのパフェやアイスを出す。
「ショコラ サロン」は東京・蔵前で自家焙煎のコーヒーと自家製チョコレートの製造・販売を行う「蕪木」が、コーヒーとボンボンショコラのセットやホットチョコレートを提供する。蕪木は昨年に初出店したところ大きな反響があり、2回目の登場となった。
「イートイン・スイーツで味わう至福のひととき」としては、「レナーズ」「カカオサンパカ」「ショコラティエ パレドオール」「浪漫須貯古齢糖」などが出店する。「セイスト」の「和栗とチョコレートのクラフトアイスクリーム」、「江戸久寿餅」の「大人のクズクズシェイク(黒みつラムレーズン)」は同店限定メニューとなる。
イートインや実演販売以外にも、自分用のご褒美チョコ、大切な人への贈り物など、様々な用途で使えるチョコレートを展開。初登場ブランドや日本初上陸ブランド、人気ブランドのコラボレーションなど、25種類の限定商品も用意する。
今年は4年振りに、チョコレートについて考える「チョコレートセミナー」も開催。チョコレートとフェアトレードの関係性、チョコレートとお酒のマリアージュなどの体験を通じてチョコレートの奥深い世界を学びながら楽しめるセミナーを行う。
(都築いづみ)