2024年 百貨店首脳 年頭所感・壱
<掲載企業>
札幌丸井三越 社長 神林 謙一
昨年は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが季節性インフルエンザなどと同じ5類に移行し、感染対策は個人の判断に委ねられるなど、3年余りに亘る国のコロナ対策は大きな節目を迎えました。札幌の中心に位置する大通公園で9月に開催された食のイベントは大盛況で、過去最高の来場者数を記録しました。これは、コロナ禍で大きく抑制されていた消費者のマインドが一気に解放された現れと言えます。また、街を歩く外国人の姿が日ごとに増えるなど国内外からの観光客の増加が顕著となり、観光を主産業とする北海道においては経済復活に向けた明るい兆しとなりました。このように、消費者行動、経済動向など様々な面でコロナの影響が薄まった1年でした。
社会が平常を取り戻す中で、当社は“百貨店の再生”に向けて、お客様一人一人の要望に向き合い、最適な提案で応えるという、いわば商売の基本に立ち返った顧客第一の営業活動を推進しました。進展著しい人工知能(AI)を活用した分析ツールを取り入れながら、お客様と商品をつなぐ業務フローを整備。顧客との関係性の深化に取り組むと同時に、対面販売を基本とする百貨店において最も大切な資産である“ひとの力”を生かすために、個々人が持つプロフェッショナルスキルとおもてなしマインドを磨き上げ、お客様の期待に応える接客の「型づくり」を進めました。リアル店舗での良質な購買体験を積んでもらえるよう、取組先のスタッフも巻き込んで取り組んだ1年でした。
迎えた2024年は、こうした“百貨店の再生”を進展させ、将来の“夢”に向けて基盤を強固に築き上げる年となります。三越伊勢丹グループの中期戦略ステップにおいては、その結実フェーズとして、百貨店を核とした魅力ある“まちづくり”を掲げています。札幌、大通の地で長きに亘り愛顧を賜り、地域社会に支えられ、150年余りの歴史を積み重ねてきた当社にとって、この大通をさらに魅力あふれる持続可能な“まち”に変えていくことは、将来の“夢”であるとともに、当社に課された“使命”でもあると考えます。
札幌を中心とした道央圏は、北海道新幹線の札幌延伸工事に加え、それを見据えた札幌駅前を中心とした大プレートでの大型再開発、また、次世代半導体の量産を目指すラピダスが千歳市に工場を建設することも決定し、建築ラッシュとなっています。札幌の街が大きく変貌し、当社を取り巻く環境は劇的に変化していきます。このような環境の変化にあって当社は、地域社会とのつながりや共生を意識しながら、地域にとってなくてはならない百貨店として役割を果たし、地域の発展に奉仕し続ける企業を目指してまいります。
新潟三越伊勢丹 社長 牧野 伸喜
当社は2021年度に3カ年計画を策定、昨年は2年目の年でした。3カ年計画の目標は「地域唯一の百貨店を中核とした暮らしのリーディングカンパニー」。年度初めにグループ全社で決定した新企業理念「こころ動かす、ひとの力で。」の下、人を通して「百貨店の磨き上げ」「新しい収益基盤構築」の戦略を掲げました。具体的には以下3つの取り組みを重点的に行いました。
1つ目は「高感度上質戦略」です。特別な買い物で上質な消費をしたいと思った時に1番に選ばれるお店づくりへの取り組みを行いました。各領域専門の深い知識・技術を持つカテゴリースペシャリストが、生活をより豊かにする提案や悩み解決をする「サークル」が4~5階にオープン。買い物の縦の連携をより構築し、多くのお客様の支持をいただいております。
2つ目は「個客とつながるCRM戦略」です。当社のハウスカード「MIカード」と「MIアプリ」を通じて、よりお客様の識別化を進めてきました。MIカード会員は1.3倍、MIアプリ会員は約2倍に増加しました。その識別化したお客様の購買行動分析から、関心・気持ちに沿った提案を重ねることで客単価も104%と伸長しました。
3つ目は新規事業です。百貨店で培ってきた多数のお客様や取組先とのつながり、当社で働く人の力を価値に、行政・企業と取り組みをスタートしました。課題はありますが、トライアンドエラーを繰り返しながら、未来の収益の柱を育てていきます。
このように取り組んできたことは確実に成果につながっております。課題も見えてきましたので本年はさらに進化をして取り組んでまいります。
本年の取り巻く環境はさらに変化していくと認識しております。大都市で回復基調にあるインバウンドは、新潟は影響が少なく、物価やエネルギー価格の上昇に伴う消費マインドの低下を懸念しております。また、この先新潟駅の新しい商業施設開業で商環境も大きく変化してまいります。
このような環境変化の中、今年は百貨店のさらなる進化を基盤としながら、7年後の2030年には百貨店一本足の収益構造から脱却し、百貨店以外の収益を現在の2倍にしていくことを目標にしております。百貨店を軸とした商売を安定的に行い、当社にしかできない価値の創造・提供をし続けてまいります。
本年は「マスから個への転換」、そして「新しい収益基盤の方向性構築」の2つをさらに進化させ、地域唯一の百貨店を中核とした暮らしのリーディングカンパニーの実現に向け、3カ年最終年度を締めくくりたいと考えております。
松屋 社長 古屋 毅彦
世界では非常に大きな戦争・紛争が続き、エネルギー問題や気候変動に関連する問題、エネルギー価格や様々な原価の高騰、人手不足など、想定以上の事態が数多く起こっています。百貨店業界だけでなく、日本の社会も小売業も大きな変化の時代に直面しています。
昨年を振り返りますと、長かったコロナ禍の行動制限がついに終わりを迎え、やっと普通の生活に戻りました。同時に、お客様の消費行動も活性化し、数多くの海外のお客様も戻って来られました。当社におきましては、円安という外部要因があったものの、9月から銀座店の営業時間を1時間短縮したにもかかわらず、昨年の売上高はコロナ禍前を上回る大きな伸びを示しています。利益面でも好調に推移しており、通期業績予想も上方修正しました。
営業時間の短縮につきましては、営業体制を充実させ、銀座らしいホスピタリティあふれるお客様対応を行っていくことが最大の目的です。店頭における従業員の密度を上げ、時間当たりの生産性と売上収益を上げるという方針で実施し、売上収益は好調に推移しています。1月からは浅草店の営業時間も短縮しました。さらに、本年は浅草店が元日を、銀座店が1月2日を休業日としました。従業員がリフレッシュし、ワークライフバランスを向上させ、新たな1年のエネルギー源となるよう期待しています。
一方で、社会の変化に対応し自己変革を遂げるには従業員の力を最大限に発揮することが重要です。そのためにも多様性を尊重するフラットな組織文化づくりに取り組んでまいります。
百貨店の役割は、人々が豊かになるためのエネルギーを供給することです。当社で出合った商品やおもてなしによってお客様の毎日の生活が楽しくなり、笑顔や会話が増えることは素晴らしいことです。未来を創り希望をつなぐためには、そうした商品や取り組み、サービス、ホスピタリティが重要だと考えています。
来期は中期経営計画における最終年度になります。その中で最も重要なのは百貨店事業の収益力強化です。
百貨店事業については、2022年9月に営業体制の大幅な見直しを実施しました。これにより収益力は改善していますが、視点を変え、視野を広げ、視座を上げ、さらなる見直しを継続してまいります。
当社はインバウンド比率が高く、世界のお客様に評価されている百貨店です。銀座と浅草に店舗を持つ私達は、世界に通用する品揃えやおもてなしなど、世界基準(グローバルスタンダード)を目指すべきだと考えています。
銀座の百貨店として国内外のお客様に一期一会の顧客体験の提供を積み重ね、引き続き中期経営計画のミッションである「未来に希望の火を灯す、すべてのステークホルダーが幸せになれる場の創造」に挑戦してまいります。
丸広百貨店 社長 伊藤 敏幸
2023年を振り返りますと、大都市圏の百貨店を中心に、外出機会の増加などから衣料品や高付加価値商品の売上げが好調に推移しており、加えてインバウンド需要の底上げにより回復基調にあります。しかしながら、百貨店全体ではコロナ禍前の水準を下回っており、本格的な回復には至っておりません。今後も、エネルギーや原材料価格の高騰による物価上昇などにより、先行きに対する不透明感が一段と高まっております。
このような中、昨年はこれまで以上に顧客を深く理解し、顧客に価値を感じてもらうために、営業力強化に向けた集客力を高める店舗・営業戦略、収益安定化に向けた顧客基盤の再構築、生産性向上に向けた業務改善に取り組んでまいりました。
具体的には、3月に川越店の別館に新レストランフロアをオープンし、これまでお客様の声として多かった営業時間の延長や、「ハレの日」にも対応する個室を設けるなど、新たな価値観を提供するリモデルを実施しております。家電専門店やスポーツウエア売場の移設、アウトドア売場の拡大など、フロア構成の見直しも行いながら、活気ある売場づくりを進めております。各地方都市の百貨店と協業し、地域の名産品をリアル店舗とネットで相互に販売する「ご当地フェア」は、2回目の実施となった宮城県の藤崎に続き、岡山県の天満屋、広島県の福屋とも取り組みを広げております。
24年は第11次中期経営計画の最終年度として、時代の変化に即した新たな価値観を提供できる企業への変革を加速し、次期中期経営計画につなげてまいります。
そのための施策として、川越店では11月のリモデルオープンに向け、リモデルテーマを「百貨店」から「百過店」といたしました。店内で素敵な時間を過ごしていただくという、時間消費をコンセプトに、次世代顧客の獲得と成長領域の拡大を目指してまいります。
また、デジタル化への対応として、顧客の囲い込みに向けた、アプリでの友の会決済機能によるさらなる利便性向上や、自社サイトでの情報投稿やメール配信機能を向上させ、EC売上高の拡大につなげていきます。
そのほかにも、昨年当社はSDGsの達成に貢献するための取り組みと目標を宣言し、持続可能な社会の実現に向けスタートしており、本年も全従業員で取り組みを推進してまいります。
本年、当社は創立75周年を迎え、節目の年に当たり、長年愛顧いただいているお客様、地域の皆様、取引先、そして当社で働いている従業員に感謝し、1年を通して様々な企画に取り組んでまいります。そして、先人達が築き上げた「まるひろ」というブランドを75周年、80周年、さらに、100周年と引き継いでいくために、これまで培ってきた伝統を大切にしながらも、変革を推し進め、企業スローガンである「地域に役立つパートナー」を全従業員で実現してまいります。
藤崎 社長 藤﨑 三郎助
2023年は国際情勢の不安定化、資源の高騰、物流コストや製品の価格上昇など社会環境が変化しつつも、アフターコロナへの転換においては多くのお客様で賑わい、本店の入店客数は前年比で7%増加しました。売上げにつきましては微増にとどまりましたが、外出機会が増えたことで雑貨関係、化粧品そして高額商品がけん引し、コロナ禍前の水準を超えました。県内外のお客様に数多くお越しいただき、あらためて店舗での接客の大切さを感じた1年でした。
新しい営業施策としては、地階の惣菜売場のリニューアルを契機に、東京からの新幹線定期輸送「はこビュン」でのデパ地下グルメお取り寄せをスタートさせました。お客様の新しい価値観への対応として、「ビューティー&ウェルネス」をコンセプトの柱とした新たな売場を本館2階にオープンし、秋にはノンエイジ、ジェンダーレスで「香り」を楽しんでいただける新規催事を7階催事場にて開き、いずれも狙い通りの評価をいただきました。
さらに接点拡大を狙いとして、外商顧客向けに「Loyal Customers Room」をオンライン上に開設しました。上質な情報を掲載し、デジタルを活用しながら外商セールスがインタラクティブにコミュニケーションを図る場です。フェイストゥフェイスのコミュニケーションにプラスアルファとなって関係深化に貢献しており、販売強化につなげる重要なチャネルと位置付けております。
24年は物流問題はじめ小売業を取り巻く環境はさらに変化し、それに伴い消費者の価値観もさらに変化していくことが予測されます。そのような中、本年のストアテーマを「Up to Date」としました。これまで培ってきた「伝統」やデジタルに代表される「最先端」のバランスを見つめ、より多様化するお客様のニーズに対し、魅力的なコンテンツを揃え、心地良さを感じていただけるようなコミュニケーションをさらに進化させてまいります。
また、本年度は2年目となる中期経営計画の中で、昨年来進めている「お客様との関係構築」「デジタルとコンテンツの活用」「人材育成」の3つの重点戦略の推進とともに、未来への投資へつなげていくための重要な年と位置付け、グループ全体で構造の変革のスピードをさらに上げていきます。
そして、私たちの暮らす地域においても大きなうねりが起きようとしています。次世代放射光施設の稼働、施設を核としたリサーチコンプレックスによりイノベーションが生まれ、産業が発展し、人も集まり、賑わっていく期待が膨らみます。海外の観光客から見ても賑やかで魅力ある、輝き続ける街であるために、地域とともに協力、協業し地域に生きる百貨店としてのコンテンツづくりや場の提供を通し、時代の変化とバランスを見つめながら進化を続け、街づくりへ貢献してまいります。
水戸京成百貨店 社長 谷田部 亮
2023年は、コンプライアンスにかかわる諸問題の発覚を真摯に反省し、役職員一人一人のコンプライアンス意識強化をあらためて図るとともに、様々な社内改革を進めてまいりました。
一方で営業面では、創業115周年の節目の年として、全館テーマに「楽しい」を掲げ、「モノ」「コト」両面から楽しさが伝わる店づくりに努め、お客様の価値観・需要の変化に対応した店舗運営、商品提案に取り組みました。
7月には隣地に新たに水戸市民会館が開館。市内の賑わいの拠点として、新市民会館・水戸芸術館・京成百貨店の3施設を中心としたエリア「ミトリオ(MitoriO)」が誕生しました。市民会館とは百貨店2階部分が上空通路で結ばれ、相互に回遊性と賑わいをもたらす施設として連携、中心市街地の活性化に取り組んでまいりました。
売場改装では、市民会館からの誘客と飲食需要に向け、9階レストラン街に新規店舗導入および人気店舗のリニューアルを実施しました。また、地下1階食品フロアのイートインカフェを拡大、惣菜コーナーを一部改装し、デイリーユースに向けた受け皿の強化に努めました。
各階では新たな客層に向けた商品提案、多様化するお客様の趣味嗜好に向けたイベント催事を積極的に開催しました。
24年も国内景気は回復基調であると思われますが、引き続き海外経済の下振れリスクや継続する物価高が個人消費にもたらす影響が大きいと予想されます。また、地方経済は人口の減少下において引き続き弱含みで推移するものと認識しております。
そのような中で当社は、百貨店の再編に向けた新たな年として、大規模な店舗改革を開始いたします。昨年立ち上げたプロジェクトチームにおいて全館の方向性を明確化し、今年度より本格的に着手いたします。
営業面では、商環境の変化に合わせた新たなコンテンツや欠落カテゴリーの導入を中心に、定借化によるテナントミックスも含め、店舗の効率的運営と集客機能向上を目指します。
来店推進策としては、デイリーユースからイベント催事まで全企画を再考。鮮度向上と集客拡大に努めます。お客様との関係では、SNSによる情報発信の向上と会員特典を充実させ、新規顧客の獲得に努めます。
サテライトショップは地域ニーズに合わせた品揃えの強化と、本店と連携したイベント催事を積極的に開催し、来店推進と本店への誘致に努めるとともに、サテライト店舗を拠点とした外商活動を深耕し、新規顧客獲得に注力してまいります。
さらに、昨年開業した市民会館とも連携を深め、行政や地域社会との連携、産学共催イベント、SDGs関連の企画など、コラボレーションにより事業を深化させ、地域社会の活性化に取り組むことで、健全な事業成長の下で「新しい生活文化を創造」し「生活関連情報企業」として地域の生活文化向上に貢献する、という当社企業理念の具現化を目指してまいります。
うすい百貨店 社長 横江 良司
当社の2023年は、年度初めの2月より5月にかけては前年を上回る売上げが続きましたが、逆にアフターコロナの5月以降に苦戦するという想定しなかった状況が続いております。
この現象は実はコロナ禍以前もあったように、首都圏を中心とした大都市圏の百貨店や商業施設に地方の消費が流出していると捉えております。また、インバウンドの取り込みや富裕層拡大が大きく見込めない東北の当店において、今後も大都市百貨店と地方都市百貨店の二極化はますます進むと危惧しております。加えて、長引く物価高や円安、水光熱費の上昇も先を見通せません。そのような地方百貨店における不透明な環境の中、地域に根差したリニューアルを行いながら収益構造を変える取り組みを同時に進めております。
このリニューアルは23年11月から24年4月にかけて進めており、現在の建物が竣工した1999年11月以来、24年ぶりになります。地下1階から地上1~2階の食品、化粧品を中心に進め、食をベースに美と健康を強化再編致します。リニューアルコンセプトは、「働く女性と三世代ファミリーが夢としあわせを感じる店」とし、従来の年配中心の顧客に加え、30代、40代、50代の新たなターゲット層を広げることが狙いです。
また昨年は1階インポートブランドの契約満了による閉店を余儀なくされ、インポートブランドに頼らない地方百貨店の在り様を模索し、地元に根差した地産地消型の店づくりもリニューアルのテーマの1つとして進めております。
24年も地方百貨店においては相変わらず不透明な消費環境が続くことを想定した営業展開が必要と見ております。福島県唯一の「県民百貨店」の役割を見据え、引き続き「親切百貨店」と「体験型百貨店」を目標に春のリニューアルグランドオープン、そしてその後に続くリニューアルも計画してまいります。
最後になりましたが、地方百貨店の今後の在り様を模索する上で、当店だけの取り組みだけでは限界があります。このような中、中心市街地の活性化、まちづくりは欠かせない取り組みと捉えております。今後とも、地元の行政、商工会議所、商店街、まちの皆様と一緒になって魅力あるまちづくりにも取り組んでいきたいと思っております。
岡島 社長 雨宮 潔
昨年創業180周年を迎えた当社は、老朽化した旧店舗を2月に閉店し、翌3月に近隣商業施設ココリへ縮小移転いたしました。営業面積は実質4分の1となりましたが、上質なMD領域に絞り込んで、百貨店が担うべきコンサルティング販売を軸に、新たな地方百貨店モデルとして、利益体質の改善を図っております。
新店舗では化粧品を中心に若年層の購買が飛躍的に伸び、次代を担う顧客層との関係強化を図ることができました。店頭商売においては化粧品、ブランドブティック、中元・歳暮を中心とするギフトなどの売上げがしっかり下支えしました。一方、外販においてはコロナ沈静化に伴い富裕層の東京流失がみられる中、宝飾・美術系高額品の販売など底固く、継続してお得意様の支持をいただいております。
新店舗運営の柱である「プロモーションの強化」では、各階に設けたプロモーションスペースにて週ごとに開催する食品・雑貨・衣料品のポップアップが好評で、特に秋冬シーズン以降、リピーターの再来店が定着し、効率の良い売上げ構築を続けております。
2024年も進むべき方向は変わることなく、「ファッション提案力の強化」「様々なコラボレーションのトライ」「地域密着MD施策の拡大」を推し進めてまいります。ファッションにおいては、毎週提案するポップアップのブランドのテイストの幅を広げ、雑貨も積極的に新規アイテムにトライしてまいります。地元とのコラボレーションにおいても、大学のゼミや業界団体との協業により「中心市街地でのお披露目の場」としての機能を確立し、県民の皆様へ地産地消を喚起してまいります。
今後は、より一層近隣マンション居住顧客への対応に一歩踏み込んで、甲府中心市街地に住む方々のおしゃれなライフスタイルづくりの手伝いを確立し、28年完成予定の岡島旧店舗跡地大型マンションによる足元人口増に備えてまいります。
25年春には甲府城南活性化計画が完成し、岡島と甲府城の間が城下町の意匠で物販・飲食・イベントなど充実した環境になりますので、新店舗2年目となる本年は甲府市中心市街地のリーダーとして、積極的に地域連携を図る所存です。甲府市のエリアプラットフォーム事業とも積極的に連携し、地元有志の皆様と新たなチームづくりをし、小さなコト興しの積み重ねによる活性化検証にトライしたいと考えております。