2024年11月22日

パスワード

購読会員記事

2023年9月 東京・大阪地区百貨店売上高

25カ月連続プラス、物産展や外国展が奏功し売上げ集客共に増加

 

日本百貨店協会の調査によれば、東京地区百貨店(12社・22店)の9月売上高は1265億円余で、前年比(店舗調整後)は6.4%増と25カ月連続でプラス、入店客数は8.3%増と9カ月連続のプラスだった。残暑の影響で秋物商材は伸び悩んだが、高額品やインバウンドの増勢が売上げを伸ばしたほか、物産展や外国展が集客増加に寄与した。コロナ禍前の2019年比は消費増税前の駆け込み需要の反動で11.6%減だが、影響のない18年比は6.9%増とプラスを記録した。

3カ月移動平均値は、直近の7~9月が9.6%増、6~8月が10.8%増、5~7月が10.1%増、4~6月が9.8%増、3~5月が10.7%増、2~4月が14.5%増。2桁前後の伸びが続く。

商品別では、主要5品目のうち3品目がプラスとなった。主力の衣料品は24カ月連続のプラスで9.7%増。残暑の影響で秋物衣料の出足は鈍かったが、ブラウスやカットソー、ワンピース、薄手の羽織物などに動きがみられたほか、日傘などの夏物商材も依然として好調に推移した。

身回り品は19.5%増で25カ月連続のプラス。ラグジュアリーブランドは一部に値上げがあったものの、インバウンドが押し上げ2桁増となった。13.4%増で同じく25カ月連続プラスの雑貨は、化粧品が国内外共に好調で10.7%増、特にスキンケアやメイクアップが盛況だった。

食料品は12.0%減で2カ月連続のマイナスとなったが、前年の法人大口需要などの反動が要因と考えられる。手土産や彼岸需要で菓子が好調で、敬老の日など集いの場の増加傾向で弁当や惣菜も堅調に推移した。

(北田幹太)