2024年11月22日

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4社共に前年越え、外出機会増加で化粧品の伸び顕著

 

大手百貨店4社の6月売上高は、全て前年比でプラスとなった。伸び率が高い順は阪急阪神百貨店が14.1%増、大丸松坂屋百貨店が13.4%増、三越伊勢丹が10.8%増、高島屋が5.5%増。気温上昇で夏物衣料や夏物雑貨が特に伸長した。

三越伊勢丹は、法人外商事業やEC事業、小型店舗を含む伊勢丹新宿本店、同じく三越日本橋本店、三越銀座店、伊勢丹立川店、伊勢丹浦和店の合計が13.4%増、地域事業会社の合計が6.2%増、全体で10.8%増。高付加価値商材の宝飾、ハンドバッグへの購買意欲が高く好調に推移した。外出需要が高まりから夏物衣料や服飾雑貨が特に大きく伸びた。

商品別では、食堂・喫茶(21.2%増)、化粧品(19.8%増)、身の回り品(19.2%増)、婦人服・洋品(17.5%増)、子供服・洋品(15.7%増)、紳士服・洋品(13.6%増)、美術・宝飾・貴金属(13.3%増)が2桁のプラスだった。

大丸松坂屋百貨店は、直営店の合計が15.2%増、法人・本社等が23.9%減、関係百貨店の博多大丸と高知大丸を含めた百貨店事業の合計が13.4%増と6カ月連続で2桁増のプラスとなった。店舗別では、心斎橋店(31.6%増)、東京店(24.0%増)、札幌店(16.4%増)、神戸店(13.3%増)、梅田店(12.0%増)、京都店(11.8%増)、名古屋店(10.9%増)が2桁増。入店客数は百貨店事業合計で16.5%増だった。

商品別では、紳士服・洋品(3.9%減)、家電(2.6%減)、その他(0.3%減)を除いて全てプラス。中でも化粧品(32.4%増)がけん引した。身の回り品(7.6%増)は天候与件からパラソルやサンダルが苦戦したが、旅行用品は好調だった。食料品(6.9%増)は引き続き洋菓子が人気を集めたほか、神戸店で開催した北海道物産展がテレビ放送された効果もあって貢献した。

高島屋の5.9%増には法人事業(17.4%増)やクロスメディア事業(25.8%減)が含まれており、それらを除くと5.1%増。店舗別では、横浜店(0.2%増)、玉川店(4.4%増)、日本橋店(5.7%増)がプラス。中でも、京都店(14.7%増)、大阪店(19.7%増)は2桁増だった。大口受注の反動もあったが、免税売上高が319.8%増と大きく伸びてカバーした。免税売上高はコロナ禍前の19年比でも17.6%増。入店客数は1.0%減だった。

商品別ではメインカテゴリーは食料品(0.8%減)を除いて全てプラス。その他(10.1%増)、衣料品(14.2.%増)、サービス(15.0%増)は2桁増だった。衣料品では紳士服・洋品(11.6%増)と婦人服・洋品(16.6%増)、家庭用品では家電(16.9%増)、雑貨では化粧品(18.0%増)の伸びが目立つ。

阪急阪神百貨店は、阪急うめだ本店が18.8%増、阪神梅田本店が7.9%増、支店の合計が9.6%増、全店合計が14.1%増だった。支店では、あまがさき阪急(0.8%増)、高槻阪急(0.9%増)、千里阪急(2.8%増)、大井食品館(4.3%増)、阪急メンズ東京(14.3%増)、博多阪急(17.5%増)がプラス、中でも神戸阪急が34.5%増と大きく伸びて他店をけん引した。入店客数は全店計で8.8%増。

商品別では、その他衣料(1.1%減)を除いて全てプラス。紳士服・洋品(11.4%増)、その他(13.8%増)、身の回り品(20.0%増)、雑貨(28.1%増)、サービス(70.6%増)は2桁増だった。

(北田幹太)