2024年11月22日

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2023年6月 東京・大阪地区百貨店売上高

22カ月連続プラス、気温上昇で夏物商材が好調

日本百貨店協会の調査によれば、東京地区百貨店(12社・22店)の6月売上高は1360億円余で、前年比(店舗調整後)は10.0%増と22カ月連続でプラス。入店客数は4.5%増だった。高付加価値商材やインバウンドが増勢の中、気温の上昇から夏物商材が好調に推移し、2桁増と売上げに寄与した。コロナ禍前の2019年比では1.7%減で回復基調は継続している。

3カ月移動平均値は、直近の4~6月が9.8%増、3~5月が10.7%増、2~4月が14.5%増、1~3月が17.2%増、12~2月が14.6%増、11~1月が11.0%増。プラス基調が続く。

商品別では、主要5品目全てがプラスとなった。主力の衣料品は21カ月連続のプラスで12.6%増と6カ月連続で2桁の伸び率。外出機会の増加で盛夏商材が動き出し、紳士服・洋品ではジャケットやシャツなどのビジネスアイテムやクールビス商材、婦人服・洋品ではワンピースや羽織物の売れ行きが好調だった。

身回り品は13.4%増で22カ月連続のプラスとなり、ラグジュアリーブランドが依然として好調を維持している。天候与件からサンダルやサングラスなどの盛夏商材も盛況で、インバウンドや国内の旅行回帰でスーツケースも良く動いた。15.9%増で同じく22カ月連続プラスの雑貨は、化粧品がUV関連商品やヘアケア商品、メンズコスメを中心に高伸長し、32.7%増の2桁増。美術・宝飾・貴金属は高級時計の入荷数減少や品薄などマイナス与件はあるものの、宝飾が好調で2カ月ぶりにプラスに転じた。

食料品は2.4%増で2カ月連続プラス。手土産需要で引き続き菓子が好調で、19年比でも9.7%増とコロナ禍を上回り、中元ギフトではゼリーやアイスなどの冷夏デザートに動きがみられた。客数が増加したことでレストランの利用客が増え、売上げを伸ばしている。

(北田幹太)