資生堂、メンズメイクセミナー開始 高まる需要に対応
資生堂は7月1日、メンズメイクセミナー「メンズビューティーアップコース【アドバンス編】」の提供を開始した。同社が団体向けに行うセミナー「資生堂ライフクオリティー ビューティーセミナー」の一環。スキンケアや身だしなみに加えて、ナチュラルメイクの方法も紹介する。メイクに関心を持つ男性が増えていることから、その需要に応える。
今まで男性向けには、学生や新社会人向けの「メンズフレッシャーズ」、社会人向けの「メンズビューティーアップ【ベーシック編】」があった。この2つはスキンケア、ボディ&表情、ヘアケア・スタイリングを教える。
メンズビューティーアップコース【アドバンス編】は上記の内容に加えて、メイクアップもレクチャーする。資生堂のヘアメイクアップアーティストである原田忠氏が監修し、ナチュラルメイクを中心に、自身の好感度や魅力を引き上げるコツを紹介する。具体的には、肌悩みをカバーするベースメイクや、眉の描き方、アイライナーやアイシャドウを使った目もとメイクなど。
同セミナーを始めたのは、メンズメイクのニーズが拡大しているためだ。「オンラインのコミュニケーションが普及し、自分の顔を見る機会が増えた。メイクをするK-POPアーティストに憧れる男性や、性別より個性を重視する『ジェンダーニュートラル』な男性も増えている」と資生堂ジャパン美容戦略部ライフクオリティー推進グループの岩澤翔氏は話す。
他方で、同社が20~50代の男性に行った調査によると、「メイクをしてみたい」と答えた男性は約9割なのに対し、実際にメイクをしている男性は約1割だった。メイクをしたいがしない理由は「やり方がわからない」、「教わる場所がわからない」などが挙がった。このギャップを埋めるため、同セミナーを開設した。
対象は企業、学校法人、地方自治体など。リアル開催の場合は催行人数は10~30人、オンラインでは10~50人となる。料金は1人当たり2200円。ただし、学校法人が学生を、地方自治体が地域住民を対象とした依頼の場合は無料となる。
セミナーの開始に先立ち、6月にメディア向け発表会を開催し、原田氏によるデモンストレーションも行われた。原田氏は「メイクに身構えてしまう男性も多いが、メイクをすると見た目が若々しくなり、好印象を与えられる。ぜひメイクを習慣化してほしい」と語った。
(都築いづみ)