2024年11月22日

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売上高と入店客数が共に14カ月連続プラス、外商催事や物産展などイベント活況

 

日本百貨店協会が調査した全国百貨店(70社・181店)の4月売上高は4088億円余で、前年比(店舗調整後)は8.6%増となり、14カ月連続でプラスだった。入店客数は6.6%増で、同じく14カ月連続でプラス。同協会は「増勢が続くラグジュアリーブランドなどの高付加価値商材に加え、天候与件や旅行や行事など外出機会の増加、マスク着用ルールの緩和などから、身の回り品や衣料品、化粧品などが高い伸びを示した」と総括した。各社の外商催事や会員向け施策、物産展などの各種イベントも活況で集客と売上げに寄与した。コロナ禍前の2019年との比較では売上げが6.3%減、入店客数は19.7%減と先月と変わらない水準で、回復基調は続いている。

3カ月移動平均値は直近の2~4月が12.4%増、1~3月が14.6%増、12~2月が11.2%増、11~1月が7.1%増、10~12月が6.2%増、9~11月が11.1%増。昨年12月~今年2月から2桁増を持続している。

国内と海外の顧客別では、インバウンドが209.9%増と13カ月連続でプラス。シェアは国内が94.9%、インバウンドが5.1%で、国内は14カ月連続のプラスとなる5.0%増。19年比ではインバウンドが40.0%減、国内が3.4%減だった。

地区別では、インバウンド効果などで引き続き全地区が前年を超えた。都市が11.2%増と2桁の高伸長で19カ月連続のプラス。地方は7地区中6地区がプラスとなり、1.2%増と4カ月連続でプラスだった。

商品別では、主要5品目のうち4品目がプラスとなった。中でも、衣料品と身の回り品は2桁の伸びを示した。外出機会の増加や気温の上昇に伴い、フォーマルやビジネスなど幅広い商品が動きをみせた。化粧品はマスク着用の緩和でメイクアイテムの需要が高まり好調だった。食料品は菓子と惣菜が共に20カ月連続増となった。催事のほか手土産や行楽需要により引き続き売上げを伸ばした。

(北田幹太)