2024年11月25日

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2023年3月 主要百貨店大手7社 売上速報

注)文章は全て百貨店の発表によるもの

高島屋

大阪店 15.1
堺店 ▲0.8
京都店 ※1 14.5
泉北店 0.8
日本橋店 9.0
横浜店 ※1 5.9
新宿店 21.7
玉川店 1.6
大宮店 ▲6.1
柏店 ※1 2.3
㈱高島屋 各店計 9.4
岡山高島屋 4.2
岐阜高島屋 8.9
高崎高島屋 0.7
㈱高島屋単体および国内百貨店子会社 計 9.1

※1.京都店の売上高は「洛西店」、横浜店の売上高は「タカシマヤ フードメゾン 新横浜店」、柏店の売上高は「タカシマヤ フードメゾン おおたかの森店」を含む。

店頭売上げはプラス。引き続き高額品が堅調に推移したほか、春物衣料雑貨にも動きがみられ、さらに免税売上高が押し上げた。前年比は9.1%増、コロナ禍前の2019年比5.7%減。免税売上げは276.5%増、19年比39.1%減だった。免税を除いた店頭売上げは4.7%増、19年比2.6%減。コロナ禍前と比べるとマイナスは目立つが回復基調だ。店舗別では大阪店、京都店、泉北店、日本橋店、横浜店、新宿店、玉川店、柏店、岡山店、岐阜店、高崎店が前年を上回り、中でも新宿店が21.7%増とけん引している。商品別売上げ(同社分類による14店舗ベース)では、紳士服、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、呉服、スポーツ、リビング、食料品、食堂が前年を上回った。

 

大丸松坂屋百貨店

大丸心斎橋店 32.5
大丸梅田店 16.3
大丸東京店 37.2
大丸京都店 16.8
大丸神戸店 12.0
大丸須磨店 0.8
大丸芦屋店 1.3
大丸札幌店 24.1
大丸下関店 ▲6.9
松坂屋名古屋店 11.1
松坂屋上野店 5.1
松坂屋静岡店 6.7
松坂屋高槻店 ▲1.3
店 計 18.0
法人・本社等 ▲1.3
大丸松坂屋百貨店 合計 16.9
博多大丸 15.0
高知大丸 ▲1.4
百貨店事業 合計 16.5

※1. 松坂屋豊田店は、2021年9月末日に営業を終了した。

売上高は大丸松坂屋百貨店合計で前年比16.9%増、関係百貨店を含めた百貨店事業合計では16.5%増となった。前年のまん延防止措置適用による反動増に加え、春の新生活のオケージョン需要などによりジャケット、ブラウスなどの売れ行きが良く、ホワイトデーや花見などにより食料品も好調に推移した。ラグジュアリーブランドや美術宝飾品も好調を持続した。大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高は438.8%増(客数は3445.8%増、客単価は84.8%減)だった。

大丸松坂屋百貨店の合計売上げ(法人・本社などの本年・過去実績を除く)は18.0%増、コロナ禍前の19年比5.7%減、18年比5.3%減、うち国内売上高(免税売上高の本年・過去実績を除く)は12.8%増、19年比0.1%減、18年比1.7%減。大丸松坂屋百貨店合計(既存店)の免税売上高は19年比51.6%減、18年比42.0%減だった。

 

三越伊勢丹

伊勢丹新宿本店 店頭 24.8
三越日本橋本店 店頭 18.3
三越銀座店 39.7
伊勢丹立川店 7.6
伊勢丹浦和店 5.5
三越伊勢丹 計 22.9
札幌丸井三越 15.0
函館丸井今井 9.6
仙台三越 9.6
新潟三越伊勢丹 0
静岡伊勢丹 10.4
名古屋三越 5.9
広島三越 ▲1.0
高松三越 4.1
松山三越 ▲10.9
岩田屋三越 9.8
国内グループ百貨店 計 7.8
国内百貨店 計 16.5

 

両本店舗を中心とした高付加価値商品の売上げがけん引し、前年比は三越伊勢丹計で22.9%増、国内百貨店計で16.5%増だった。伊勢丹新宿本店は2022年4月以降、12カ月連続でコロナ禍前の18年を上回る実績で推移しており、22年度累計では、91年度の過去最高実績を上回ると予想される。

伊勢丹新宿本店と三越日本橋本店では、引き続き高付加価値な商品への購買意欲が高く、時計・宝飾・ハンドバッグ・財布に加え、セレモニーなどの需要でブラウスや婦人靴への関心が高かった。また、独自性の催事やイベントでの売上げも実績の押し上げにつながった。

免税売上げはラグジュアリーブランドのハンドバッグ、宝飾などへの関心の高さが継続し、首都圏店舗を中心に堅調に推移している。

 

そごう・西武

西武池袋本店 12.7(19年比▲2.8)
そごう・西武全社(10店)計 9.7(19年比▲6.2)

 

売上げは既存店前年比9.7%増と、18カ月連続で前年を上回った。プレステージブランド(約20%増、2019年比約65%増)および呉服高級雑貨(約5%増、19年比約15%増)などの高額品は依然好調。衣料品(約10%増、19年比約5%減)は外出機会の増加により大きく売上げを伸ばした。食品(約10%増、19年比約100%)は花見などの行事で弁当・酒類が好調に推移した。

免税売上げは約205%増(19年比約55%減)、客数は約1815%増(19年比約45%減)だった。

 

松屋

銀座店 31.7
浅草店 8.6
銀座本店(銀座店、浅草店合計) 29.8

 

銀座店の売上高は、前年比で約3割増(コロナ禍前の19年比約24%増)となった。化粧品は約38%増、ラグジュアリーブランドは約70%増、時計は約18%増になるなど、銀座店が強みとするカテゴリーが富裕層を中心とした国内客を軸に好調に推移した。主に台湾、韓国、香港、タイなどの東南アジア圏や欧米からの客が急増し、為替変動はあるものの、インバウンドの売上げが力強く全館をけん引した。免税売上げは「中国客の動向は限定的だが、4月以降の入国緩和により急速に伸長すると予想される」(同社)とした。

3月の免税売上高が銀座店全体に占める割合は約20%。19年は約25%程度だった。

 

阪急阪神百貨店

阪急本店 14.9
阪神梅田本店 80.4
支店計 14.8
全店計 20.8

 

新型コロナウイルスの感染者数も落ち着きをみせ、13日からはマスクの着用が個人の判断に委ねられるなど、日常生活が戻ってきた中、外出機会も高まり客数は順調に推移した。春のファッションや各種ギフトなど、顧客の購買意欲も高く、売上高は前年比2割増と好調。都心店が25%増とけん引した。

売上高の2019年比は6%増、インバウンドを除くと9%増といずれもコロナ禍前を上回った。中でも阪神梅田本店は54%増、インバウンドを除くと55%増。人気の大型催事の開催も功を奏し、前年比では1.8倍だった。免税売上高は引き続き韓国・香港・台湾から来る客の買上げで堅調に推移し、19年比で18%減だった。

阪急本店は19年比4%増(インバウンドを除くと8%増)と3カ月連続で過去最高売上高を達成した。気温の上昇の後押しで、化粧品を含めた婦人・紳士ファッション全般が前年比2桁増と好結果となり、中でも化粧品やラグジュアリーカテゴリーは2割を上回る勢いだ。実需期を迎えた春のファッションは、ニットやブラウス、スカーフ、新色のバッグなどの売れ行きが良く、卒業・入学式などのセレモニー向けにジャケットやパールネックレス、またはコンサートやパーティー用のドレスの需要も高かった。春のギフトニーズも活況で、ホワイトデーでは食品を中心に近隣からの返礼需要で売上高が伸長した。卒業祝いでは宝飾品が、退職祝いでは革小物やストールなどがよく動いた。100万円以上の高額品の売上高は2桁増と好調だった。

 

近鉄百貨店

あべのハルカス近鉄本店単独 8.2
(あべのハルカス近鉄本店Hoop等を含む) 9.0
上本町店 4.6
東大阪店 ▲7.5
奈良店 ▲1.3
橿原店 ▲1.5
生駒店 1.5
和歌山店 0.5
草津店 0.5
四日市店 4.8
名古屋店(近鉄パッセ) 13.0
合計 5.3

 

あべのハルカス近鉄本店は、入店客数、売上高ともに前年を大きく上回った。マスク着用対応の変化や新型コロナウイルスの5類引き下げを控え、さらに外出需要が高まる中、外商顧客・カード顧客・アプリ会員に対する顧客動員施策を強化。アフターコロナで新生活に向けた消費が活発化し、セレモニー関連や春物を中心に婦人・紳士・子供服など衣料品が売上げを伸ばした。また、化粧品や旅行用品の需要も高い。ラグジュアリーブランドは前年比約20%増と好調を維持し、今後も展開を強化していく。


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