2024年11月22日

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内幸町一丁目街区の開発、都心最大級の約110万平米に

「TOKYO CROSS PARK構想」では、日比谷公園と繋がるとともに、北地区、中地区、南地区の3つの地区で構成され、オフィスや商業施設、ホテル、住宅機能等が整備される

「内幸町一丁目街区」の開発を推進する事業者10社が敷地面積約6.5ha、総延床面積が都心最大級の約110万㎡のスケールをもつ街づくり「TOKYO CROSS PARK構想」を発表した。日比谷公園と繋がるとともに、北地区、中地区、南地区の3つの地区で構成され、オフィスや商業施設、ホテル、住宅機能等が整備される。

TOKYO CROSS PARK構想が目指すのは、隣接する日比谷公園と内幸町一丁目街区を道路上空公園で繋ぎ、周囲に開かれ、公園と一体となった緑と水の豊かな空間に人々が集まり、安心・安全に心地良い時間を楽しむことができるウォーカブルな街だ。

大手町、丸の内、有楽町、銀座、霞が関、新橋といった都心主要拠点の結節点にある立地特性を活かし、〝人が主役の街づくり〟を主眼に、日比谷公園と街を繋ぐ「2つのデッキ状の道路上空公園」、「31mの高さにある基壇部上広場」、「2haの大規模広場」といった、人々が出会い、触れ合い、新たなコミュニティを育む「パブリックスペース」を整備する。

また、訪れる人のニーズの変化に対応して街が進化するためのエリアマネジメント、コミュニティ形成、街のブランディングにより、年を重ねるごとに魅力を高める「経年優化」の街づくりにあたる。

街づくり×デジタルと持続可能な街・社会にも取り組む。街づくり×デジタルでは分野横断型の「第三世代」スマートシティ実現に向けて、DTC(デジタル・ツイン・コンピューティング)を活用した高度な都市OS(情報基盤)等の実装に取り組む。

産業支援施設や新たに創出する大規模パブリックスペースを中心とした実証実装フィールドなどにより、事業者と多様な人々とが新たなビジネス、サービスを共創する環境も整備。持続可能な街・社会の実現は国が掲げる「2050年カーボンニュートラルの実現」に向け、街区が一体となって竣工当初から電気、熱エネルギーのCO₂排出量ゼロの実現に取り組む。また、カーボンマイナスを街区共通のゴールに掲げ、先進的な取り組みの採り入れや高度防災機能を兼ね備える。

内幸町一丁目街区の規模は、敷地面積が約6.5ha。約16haの日比谷公園と繋がる道路上空公園や周辺の駅や都心主要拠点に繋がる地下・地上結節空間等を整備し、駅、街、公園一体の歩行者ネットワークを形成する。

街区は北地区、中地区、南地区の3つの地区で構成され、地区間が連携して一体的な街づくりを推進。北地区にはホテル、宴会場などからなる「帝国ホテル新本館」とオフィスや商業施設、サービスアパートメント、賃貸住宅等を備えた「ノースタワー」が整備され、中地区にはオフィスやホテル、ホール、宴会場、産業支援施設等からなる「セントラルタワー」、南地区にはオフィスやホテル、ウエルネス促進施設等からなる「サウスタワー」を建てる計画。

3地区に建つビルの規模と完成(予定)は、帝国ホテル新本館が地下4階~地上29階、高さ約145m、延床面積約15万㎡で、完成は2036年度。ノースタワーは地下4階~地上46階、同約230m、同約27万㎡、完成は30年度。セントラルタワーは地下6階~地上46階、同約230m、同約37万㎡、完成は29年度。サウスタワーは地下5階~地上43階、同約230m、同約31万㎡、完成は28年度。

なお、内幸町一丁目街区の開発事業者はNTTアーバンソリューションズ、公共建物、第一生命保険、中央日本土地建物、帝国ホテル、東京センチュリー、東京電力ホールディングス、日本電信電話、東日本電信電話、三井不動産の10社。