2024年11月22日

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2021年6月 SC・チェーンストア・コンビニ売上高

ショッピングセンター 4カ月ぶりにマイナス、前々年比は23%減まで改善

日本ショッピングセンター協会が調査した6月の既存SC売上高前年比は9.1%減となり、4カ月ぶりにマイナスに転じた。同協会では「前年は緊急事態宣言が徐々に解除され回復傾向が見られたものの、今年は3回目の緊急事態宣言などによる休業が続いたことが影響した」と総括している。ただ、コロナ禍前の前々年比では23.5%減で、前月(33.2%減)に比べ9.7ポイントもマイナス幅が改善された。

立地別では、中心地域が6.7%減、周辺地域が10.1%減。中心地域のマイナス幅が小幅だが、前々年比では順に31.4%減(前月45.2%減)、19.8%減(同27.8%減)となっており、引き続き広域商圏の中心地域の苦戦傾向が色濃い。構成別ではテナントが10.4%減で、キーテナントが4.5%減。前々年比では順に26.4%減と11.7%減となっており、キーテナントが健闘している。キーテナントは食品など生活必需品を扱うGMSや食品スーパーが中心で、一方のテナントは衣料品や身のまわり品の品揃えが中心で、さらにバーゲン商材も苦戦しているため。

都市規模別・地域別では、大都市が8.9%減、その他地域が9.3%減だったが、前々年比では順に29.7%減(前月42.5%減)と18.6%減(同26.3%減)で、前月よりもマイナス幅が改善したとはいえ、大都市の厳しさが続いた。

業種別の動向では、酒類提供禁止要請が21日に解除されたものの、前月同様に飲食店舗の厳しさが続いた。一方で理美容などのサービス系テナントが好調で、回復傾向が強まった業種が表れた。

チェーンストア 食料品堅調で、4カ月連続プラス、衣料品は2桁減に

日本チェーンストア協会が調査した6月のチェーンストア総販売額(56社・1万1834店)は、1兆1095億円余で、店舗数調整後の前年比は1.7%増となり、前月(2.9%増)よりプラス幅は鈍化したものの、4カ月連続増となった。政府からの行動自粛要請による内食化傾向が継続しているため、前月に4カ月ぶりにプラスに転じた食料品が堅調で、引き続き住関品も健闘。ただ前月まで前年の緊急事態宣言による臨時休業や営業時間短縮の反動増が続いた衣料品は4カ月ぶりにマイナスに転じた。

食料品は3.0%増となり、前月(0.5%増)を上回る伸長率となり、2カ月連続増。前月に続き惣菜が12.0%増の2桁伸長を遂げ、その他食品と農産品がプラスに転じた。惣菜では揚げ物、スナック、中華、焼き物、弁当、寿司が好調だった。その他食品は冷凍食品、ヨーグルト、アイスクリーム、佃煮、水物、練製品、乾麺などが好調。農産品ではじゃがいも、玉ねぎ、きゅうり、ミニトマト、枝豆、きのこ類、カット野菜などが好調だった。

住関品は6.5%増となり、前月(7.4%増)より伸長率は鈍化したものの、4カ月連続増。日用雑貨品が18.4%増となり、前月に続きその他(13.0%増)と家電製品(4.0%増)も堅調だった。日用雑貨品は、ランドセル、ステンレスボトル、弁当箱、ペーパー類、キッチン・トイレ用品、TV・カードゲーム、ゴミ袋、たばこなどが好調。その他は、前月同様にスポーツウエア、アウトドア用品、ペット用品、スポーツサイクル、花き類などの動きが良かった。家電では空気清浄機、炊飯器、電気鍋、掃除機、除湿器などが好調だった。

衣料品はコロナ禍の行動自粛要請の影響が表れ、15.3%減となり、4カ月ぶりのマイナス。紳士服(15.7%減)、婦人服(14.5%減)、その他(15.5%減)がいずれも2桁減に陥った。

 

コンビニ 全店・既存共に4カ月連続増、客単価3カ月ぶりプラスに

日本フランチャイズチェーン協会が調査したコンビニエンスストアの6月売上高は、全店、既存店共に4カ月連続プラスだった。全店(7社・5万5890店、店舗数前年比0.2%増)が8922億円余、前年比1.5%増(前月5.0%増)で、既存店は8565億円余、同0.8%増(同4.2%増)となり、共に前月より伸長率は鈍化したものの、前年実績を上回った。

同協会では「前年の緊急事態宣言の解除後も在宅勤務や外出自粛が続いたことの反動などにより来店客数が増加し、カウンター商材、サラダ、酒類、冷凍食品などが好調に推移した」と総括している。

来店客数は全店、既存店共に3カ月連続増。全店が0.8%増(前月6.4%増)、既存店が0.2%増(同5.5%増)だった。

平均客単価は全店、既存店共に3カ月ぶりにプラス。全店が0.7%増の671円超(前月1.3%減、687円超)、既存店が同じく0.7%増の674円(同1.3%減、690円超)だった。