2024年11月22日

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二子玉川ライズ、開業10周年でイベント連打

「二子玉川ライズ」はショッピングセ ンター、オフィス、レジデンス、ホテルなどからなる

複合商業施設の「二子玉川ライズ」は3月に開業10周年を迎え、4月2日から3日間のキックオフイベントで開業10周年のアニバーサリーイヤーがスタートを切る。今後、年間通して多彩なイベントなどを展開していく。二子玉川ライズの商業施設を運営している東急モールズデベロップメントは「二子玉川ライズ・ショッピングセンター」が具現化していく新しいSCとして、単なる商業機能が集積したSCから脱し、人と人がつながる二子玉川エリアの新しい「コミュニティ・プラット」となる施設づくりにトライする。これを具現化するため今春からリニューアルもスタートさせた。

FUTAKO LOVERSをテーマに開業10周年アニバーサリーを展開する「二子玉川ライズ」

‶もっともっとより、ずっとずっと。FUTAKO LOVERS″を開業10周年の統一テーマとして始まるキックオフイベントは〝サステナブル″をテーマに、二子玉川ライズの10年間の歩みを振り返る展示やエシカルマルシェなどを行う「ふたことずっと ストリート」と、サステナブルな未来のためにできることを考える産学連携イベント「me×rise2021~人と人がツナガル~」の2大イベントを展開する。後者の産学連携イベントでは日本で初めてゼロ・ウェイストを宣言した徳島県上勝町を拠点に3Rをリードするブルワリー「RISE & WINE Brewing Co.」と、地元世田谷区の産業能率大学経営学部の高原純一教授のゼミとのコラボレーションでサステナブルな未来のためにできることを提案する。

内容は、徳島県上勝町にあるごみステーションで実施されている‶45分別″を再現する他、20年5月30日のごみゼロの日にオープンした徳島県の上勝町ゼロ・ウェイストセンター「WHY」の「?」型をイベント会場に設置。さらにRISE & WINEとコラボレーションし、二子玉川ライズで採れた素材を使用したオリジナルクラフトビールを販売する。

オリジナルクラフトビールは、二子玉川ライズの桜の木を剪定した際に出た枝から作られたウッドチップを使用し、スモーキーさを纏った高級感あるビールに仕上げたバレルエイジドビール「Grand Cru」というハイアルコールスタイルのビールと、二子玉川ライズ内の菜園広場で収穫したローズマリーを加えて、華やかなホップの香りの中から覗くローズマリーのエレガントさをバランスよく表現した「ニューイングランドIPA」スタイルのビールの2種。また、キックオフイベントを皮切りに写真やスタンプで自由にデコレーションしたり、二子玉川ライズであった出来事を書いたり、10周年関連イベントなどで提供される特製ページを綴ったりすることができる「FUTAKO LOVERS SCRAPBOOK」を配布する。

「二子玉川ライズ」は「ルーフガーデン」などの自然や緑も売りだ

二子玉川ライズは総開発面積約11.2haという都内最大級の民間複合再開発によって誕生した複合商業施設で、商業施設、オフィス、ホテル、放送機能付きスタジオ&ホール、レジデンスなどで構成されている。そのうち二子玉川ライズ・ショッピングセンター(営業面積約5万5000㎡、テナント数約170店舗)は2011年に開業した「タウンフロント」、「リバーフロント」、「ステーションマーケット」と、2015年に加わった「テラスマーケット」で構成される。地下1階には東急フードショーと東急ストアからなるエリア最大級の食料品フロア(店舗面積約6000㎡)があり、テラスマーケットには「109シネマズ」や「蔦屋家電」、スペイン王室御用達の「マヨルカ」などが入る。10年の間には東日本大震災や新型コロナウイルスなどが逆風となったものの、開業以来ほぼ順風満帆の営業を続け、昨年度は約3100万人、2011年の開業から21年2月までで延べ2億4000万人以上の来館者数を記録している。

とはいえ10年の間に商環境が大きく変わり、コロナによって生活様式や働き方などの変化に拍車がかかったことも受け、次の10年に向けて、売上げだけでなく、来街者数を第一とした施設を目指していくことを表明した。それは、従来の「モノ(希少性)」と「コト(体験)」に加え、「ココ」、すなわち「そこに行く価値=オンリーワンの価値」を提供することや、単に人が集まる場を用意し集客するだけでなくタウンマネジメント事業との共創により人と人とがつながるきっかけをつくるイベントやコミュニティ活動などのコンテンツ開発を強化し、楽しさや賑わいの創出を通じたネットワークの活性化を図ることを追求し、単なる買い物の場となる商業施設でなく、人と人、来街者とステークスホルダーをつなぐ二子玉川エリアの新しいコミュニティ・プラットフォームとしての役割を担っていくことを施設づくりの主眼としている。

その一環となるリニューアルがスタートを切った。開業以来コンセプトにしている「上質な日常の提供」を踏襲した店舗展開を進め、高感度で希少性の高いブランドの誘致や体験型MDを具現化させる。2月~4月に導入されるブランドは、タウンフロント1階に「ザ ギフト」(ギフト雑貨・服飾雑貨)、「エトヴォス」(化粧品・化粧品関連雑貨)。2階に「エルアンドハーモニー」(レディス&メンズスニーカーセレクトショップ)、「ユニ」(レディスファッション)、「高級芋菓子しみず」(芋スイーツ)。同3階に「マッキントッシュ フィロソフィー グレーラベル」(レディス&メンズファッション)。同5階に「212キッチンストア」(キッチン雑貨)。他にステーションマーケット1階に「リゴレット スパイスマーケット」(スパニッシュイタリアン)が加わる。今秋には大人も子供と一緒になって遊び、学び、楽しめる新しいタイプの新施設の導入が予定されている。