2024年11月21日

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2021年2月 SC・チェーンストア・コンビニ売上高

SC 2桁減続くも、緊急事態宣言前の水準まで戻る

日本ショッピングセンター協会が調査した2月の既存SC売上高前年比は13.4%減となり、17カ月連続減となった。前月(25.2%減)に比べ11.8ポイントもマイナス幅が改善し、12月(14.4%減)の水準まで戻した。同協会では、「前月から引き続き時短営業を実施したSCが大半だったが、コロナ陽性者数減少に伴い来館者が増加するとともに、気温の上昇が春物商材の売上げ回復につながり、緊急事態宣言発出前の水準に戻った」と総括している。

立地別・構成別では、中心地域が24.5%減(前月37.1%減)で、周辺地域が8.2%減(同19.9%減)となり、共に前月より10ポイント超も改善。中でも「3密」の懸念が少ない広域商圏の大型のオープンモール形式の回復が顕著で、前年実績を上回るSCも見られた。

また、立地別・地域別では、全9地域のうち北海道(18.4%減)の落ち込みが目立ち、今年は雪まつりがオンライン開催されるなど海外・道外からの観光客が大幅に減少した影響が大きい。次いで東北(15.8%減)のマイナスが大きく、最大震度6強の影響で宮城県や福島県の一部SCが臨時休業した影響が表れた。

業種別の動向では、春物商材に動きが見られたアパレルが堅調で、加えて携帯電話の新料金プランの発表に伴い既存プランの見直しを検討するユーザーの来店が集客に寄与した。

 

チェーンストア 食品が伸び悩み、5カ月ぶりのマイナス

日本チェーンストア協会が調査した2月のチェーンストア総販売額(56社・1万1014店)は、9577億円余で、店舗数調整後の前年比は2.1%減となり、5カ月ぶりのマイナスとなった。前月までけん引していた主力の食品が0.3%減のマイナスに転じ、引き続き衣料品と住関品が低迷した。

新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴う緊急事態宣言の再発出による内食化需要の高まりが続いたものの、1月まで13カ月連続増だった食品は、その他食品が前年の反動減で2.8%減まで落ち込んだことが響いた。ただ店舗数調整前の前年比では4.6%増とプラスが続いている。その他食品以外の農産品、畜産品、水産品、惣菜の主要4部門はプラスを堅持した。中でも農産品と水産品が好調さを持続した。

住関品は4.9%減となり、前月(前月比2.1%減)よりマイナス幅が広がった。ただ、引き続き家電製品がプラスで、冷蔵庫、エアコン、セラミックヒーター、調理家電、加湿器、空気清浄機、管球・乾電池などが好調だった。家具・インテリアもプラスを遂げ、ワークチェア・デスク、座椅子、収納ボックス、羽毛布団、敷布団、マットレス、枕、カーテン、玄関マットなどが好調だった。

対照的に衣料品の低迷が続いた。中でも婦人服の落ち込みが目立つ。前月に続きテレワークや外出自粛によるビジネス関連商品が低迷した。フォーマル、スーツ、スラックス、レギンズパンツなどが不調だった。

 

コンビニ 来店客数が2桁減、客単価は17カ月連続増に

日本フランチャイズチェーン協会が調査したコンビニエンスストアの2月売上高は、全店(7社・5万5897店、店舗数前年比0.8%増)が7965億円余、前年比6.2%減となり、前月(3.9%減)と比べマイナス幅が2.3ポイントも広がり、12カ月連続減となった。既存店は7633億円余、同5.3%減となり、全店同様に前月(4.9%減)よりもマイナス幅が広がり、同じく12カ月連続減だった。

同協会では「前年が閏年だったことや、緊急事態宣言の延長などにより在宅勤務・外出自粛が続き来店客数に影響を及ぼした」と総括している。来店客数は全店が13.6%減(前月12.5%減)で、既存店が12.3%減(同13.2%減)となり、共に前月同様に2桁減となり、12カ月連続減だった。

対して平均客単価は前月同様に全店、既存店共に前年実績を上回り、17カ月連続増。全店が8.5%増の691円超(前月9.8%増、708円超)、既存店が645円超の8.0%増(同9.6%増、710円超)となった。前月に比べ伸長率は下がったものの、引き続き高い伸びで推移。生鮮食品、惣菜、冷凍食品、デザート、酒類などが好調で、単価増につながった。