2024年11月22日

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2021年1月 SC・チェーンストア・コンビニ売上高

SC 中心地域・大都市が苦戦、25%超のマイナスに

日本ショッピングセンター協会が調査した1月の既存SC売上高前年比は25.2%減となり、前月(14.4%減)よりも10.8ポイントもマイナス幅が広がり、16カ月連続減となった。

同協会では、「1月7日に1都3県で緊急事態宣言が再発出され、13日には11都府県に対象区域が拡大されたことに伴い、中心地域・大都市のSCを中心に来客減が顕著となり、加えて3密防止のために冬のバーゲンや福袋販売を12月から前倒しで開始したことなどから初売りの盛り上がりに欠けた。さらに例年の元日営業から2日に変更したSCも複数みられた」と低迷要因を総括している。

立地別・構成別では、中心地域が37.1%減で、周辺地域が19.9%減。特に中心地域・大都市は41.6%減で、テナントとキーテナント共に4割超のマイナスだった。緊急事態宣言の再発出エリアが大半を占めているため、外出自粛の影響が色濃く表れた。一方の周辺地域ではテナント(23.1%減)とキーテナント(8.0%減)で明暗が分かれ、前月同様に生活必需品を扱うSMやGMSのキーテナントが堅調だった。

また、立地別・地域別では、全9地域のうち北海道(36.4%減)と九州・沖縄(28.9%減)の落ち込みが目立った。業種別の動向では、引き続き食品や日用雑貨などの巣ごもり需要が堅調であること、対照的に衣料品や身のまわり品が苦戦している。ただ、緊急事態宣言に伴う時短営業の影響で飲食店はさらに苦戦を強いられているが、テイクアウトの導入により売上げが回復した店舗もあり、コロナ禍で有効手段として注目される。

 

チェーンストア 4カ月連続増、内食化強まり食品がけん引

日本チェーンストア協会が調査した1月のチェーンストア総販売額(56社・1万997店)は、1兆648億円余で、店舗数調整後の前年比は1.2%増となり、前月(2.7%増)の伸長率を下回ったものの、4カ月連続増だった。69%を占める主力の食品が前月(4%増)の伸長率を上回る6.2%増でけん引した。

新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴う緊急事態宣言の再発出によって内食化需要がさらに高まり、食品が前月を上回る好調ぶりで、13カ月連続増。店舗数調整前の前年比では11.5%増と2桁伸長。農産品、畜産品、水産品、惣菜、その他食品の主要5部門全てが4カ月連続プラス。特に農産品、畜産品、水産品が店舗数調整前で2桁伸長し、うち畜産品と水産品は4カ月連続で2桁伸長した。

住関品は前月のプラス(4.3%増)から2.1%減のマイナスに転じた。しかしながら主要5部門のうち、前月に続き家電製品が2桁伸長し、日用雑貨品がプラス。家電製品では前月同様にエアコン、オイル・セラミックヒーター、調理家電、加湿器、空気清浄機、管球・乾電池などが好調。日用雑貨品はキッチン用品、バス用品、ペーパータオル、ゲーム機、書籍、エコバッグ、ポリ袋、カセットコンロなどが好調だった。

対照的に衣料品の低迷が続いた。20.1%減まで落ち込み、中でも紳士服(26.4%減)と婦人服(29.4%減)が足かせとなった。前月に続きテレワークや外出自粛によるビジネス関連商品が低迷した。紳士服ではスーツ、コート、セーター、ドレスシャツ、カジュアルパンツ・シャツなどが苦戦。婦人服ではフォーマル、ジャケット、パンツ、ニット、トップス、ボトムなどが不調だった。

 

コンビニ 11カ月連続減も、客単価は16カ月連続増で700円台維持

日本フランチャイズチェーン協会が調査したコンビニエンスストアの1月売上高は、全店(7社・5万5911店、店舗数前年比0.6%増)が8509億円余、前年比3.9%減となりとなり、前月(3.3%減)よりもマイナス幅が広がり、11カ月連続減となった。既存店は8150億円余、同4.9%減となり、全店同様に前月(4.0%減)よりもマイナス幅が広がり、同じく11カ月連続減だった。

同協会では「11都府県を対象にした緊急事態宣言の再発出による在宅勤務・外出自粛の拡大などが来店客数の影響を及ぼした」と総括している。来店客数は全店が12.5%減で(前月9.9%減)、既存店が13.2%減 (同10.5%減)となり、前月よりもマイナス幅が広がり、11カ月連続減だった。

しかしながら平均客単価は前月同様に全店、既存店共に前年実績を上回り、16カ月連続増。全店が9.8%増の708円超(前月7.3%増、703円超)、既存店が9.6%増の710円超(同7.4%増、706円超)となった。前月の伸長率を上回り、700円台を維持した。引き続き生鮮食品、惣菜、温かい調理麺、冷凍食品、デザート、酒類などが好調に推移したことが単価増に繋がった。