2024年11月24日

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札幌丸井三越、地域の事業者の交流拠点を開設

札幌丸井三越は22日、丸井今井札幌本店の大通館3階に、地域の企業や生産者、クリエイターらが客や同業者と交流できる拠点を設けた。拠点は店を構えたり、広告を掲載したり、クラウドファンディング(以下、CF)を宣伝したり、様々な使い方が可能だ。札幌丸井三越は、コロナ禍で関心が強まる「共有」、「共感」、「共創」に着目。人と人の新たな接点を生み出し、地域でのプレゼンスと収益力の向上に繋げる。

【写真】1月22日にオープンした「YORIAI マーケット」

拠点の名称は「YORIAI(よりあい) マーケット」。主に婦人服を扱う大通館の3階に構え、102㎡のA区画、90㎡のB区画、28㎡のC区画からなる。利用は20㎡、1日からで、20㎡のシェアも可能。百貨店の従来の商慣習である買い取り仕入れや売上げ仕入れにとらわれず、規模に応じた料金を支払って出店できるほか、YORIAI マーケットの壁面に広告を掲載する、CFで実現させたい商品やプロジェクトを宣伝するなど、使い方は多彩だ。

1月22日~2月4日に店舗を構える「HARUM」

1月22~28日に営業する「ミズハシリョウ」

1月22日~2月4日にシルバーアクセサリーを販売する「CHANDY MOON」

1月25日までの「Brown Books Cafe」×「Boutiqoe de souvenirs etrange」

YORIAI マーケットを開く理由を、札幌丸井三越は「コロナ禍に直面し、多くの人が『幸せや喜びをシェアする大切さ』、『他の人の情熱や想い、生き方に共感、共創すると自らの生きる勇気やモチベーションに繋がる』と気付かされた。共有や共感、共創が、北海道の人々の心を豊かにできる唯一無二の手段であると考えるとともに、『アフター・コロナ』を生き抜く“百貨店の新しい在り方”と信じた」と説明する。

YORIAIの名称は、茶道や華道といった伝統的な文化、地域の文化を創造してきた「寄り合い」に由来。ベンチャー企業や個人事業主、一時生産者、フリーランス、クリエイターなどが相互、対等に寄り合える場所を構え、新たな共有や共感、共創を促し、高感度な20代後半~30代を呼び込む。「大通館3階には婦人服でもモード系のブランドが連なり、親和性が高い。高感度な20代後半~30代が『ちょっと寄りたい』というゾーンにしていきたい」(広報担当)と期待を寄せる。

まずは実証実験と位置付け、反応を見極める方針だ。1月20日時点では「近年はクリエイターが増えており、『お客様の顔が見える場所で、身に付けてもらった感想を聞き、フィードバックしたい』といった声は多い。出店料や広告料も個人が支払える程度で、問い合わせが相次ぐ。クリエイターによっては、横の繋がりで声をかけてくれる」(広報担当)という。

1月22~24日には「Girls flea market」、「hokkaido skincare honjo」「美爪(BISOU)クリエイター」、「HIPPIES SAPPORO」などが、1月22~26日には「POWERSTONE ROP」「BRILLER」などが、それぞれ出店。札幌丸井三越流の“寄り合い”が始まった。