アダストリアの「グローバルワーク」、銀座に旗艦店 世界展開を視野に

2025/04/04 3:05 pm

アダストリアは3月27日、カジュアルブランド「グローバルワーク」のグローバル旗艦店「GLOBAL WORK GINZA(グローバルワーク ギンザ)」を開業した。東京・銀座の商業施設「マロニエゲート銀座3」の地下1階~地上2階に構える。売場面積は約335坪で、メンズ、ウィメンズ、キッズのフルラインナップを揃える。同ブランドは海外展開を強化する意向で、まずは訪日客の多い銀座エリアでの認知度拡大を目指す。初年度の売上げ目標は10億円。

外国人観光客が多い都心部の立地であるため、コンセプトを「Connect(コネクト)」と設定。つながりを大切にした店舗にする。地上1階はコンセプトをもっとも体現するフロアで、ウィメンズとメンズに加え、訪日客向けのジャパンコンテンツコーナーも用意。地下1階はウィメンズのレギュラー商品と、靴やバッグ、アクセサリーなどの小物類を扱う。地上2階はメンズ・キッズフロアで、ビジネスやフォーマル向けのライン「サロン ド グローバルワーク」も展開する。

インバウンド向けサービスを充実

訪日客向けのサービスとして、多言語対応のデジタルサイネージ、店内の服を着て写真を撮れるフォトブース(無料)、自動販売機を用意。いずれもブランドで初の試みとなる。顧客の満足度を高めるため、パーソナルカラー診断と骨格診断ができるサイネージ(ブランド初)も常設する。

デジタルポップやパーソナル診断ツールを多数用意する

新たな試みとして、商品を買わなかった客の声を聞く「カスタマーボイス」というサービス機能もフィッティングルームに設置した。これまでは販売員の意見を音声入力する「スタッフボイス」があったが、それをさらに発展させた形だ。同ブランドは客の声を徹底的に反映した商品開発を強みとしており、買わなかった客の潜在ニーズを把握することで、さらに磨きをかける。

年間売上げの10億円のうち、インバウンドの構成比は5割を目標に設定。サイネージや自動販売機といった店内の仕掛け、ジャパンコンテンツのコーナーで訴求するほか、東アジアの旅行者が使うアプリでのプロモーションなども予定している。

29年度には売上高4倍の1000億円へ

グローバルワークは18年度(18年3月~19年2月期)に売上高400億、23年度に500億円を超えて急成長しているブランドで、アダストリアのシェアは約2割を占める。24年度は未公表だが「昨年に引き続き成長を続けている」(執行役員グローバルワーク営業本部長太田訓氏)。29年度の目標は1000億円で、これに向け国内外への出店を強化する。

国内は現在の約200店舗から、29年度までに270店舗を目指す。これまで郊外が中心だったが、都心部、特にターミナル立地の店舗を増やす考え。百貨店への出店については「どちらかというとSCなどが中心だが、最近は地方店など、客層や品揃えが変わってきた店舗もある。ニーズがあれば前向きに考えたい」(大田氏)と語った。

執行役員グローバルネットワーク営業本部長の太田訓氏

既存店も100坪以下の手狭な店舗が多いため、増床による売上げ増を狙う。今年度はすでに新規出店が14件、リニューアルが10件決定している。まだ具体的に決まっていないが、関西エリアに旗艦店を出す計画も検討している。

海外は29年度にシェア率10%、売上高100億円を目指す。23年度はシェア率5%、売上高25億円で、約4倍に当たる。現在は香港、台湾など約20店舗を擁しており、3月20日に台湾で2店舗目として「ららぽーと台北南港」に開業した。今年はタイ、フィリピンなど経済成長が続く東南アジア諸国への進出を予定する。

海外展開を進める上でも、グローバルワーク ギンザの存在は要になる。太田氏は「銀座に店を構えられるブランドということが信頼感や知名度につながる。商品やサービスに対する海外客の反応も検証していく。海外向け人材の成長の場にもしたい」と意気込んだ。

(都築いづみ)

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