2025年03月31日

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名鉄百、来年2月末で本店の営業を終了

今年5月14日に開く外商拠点「エムズ ロイヤル ギャラリー」のイメージ

名鉄百貨店は25日、名古屋駅地区再開発に伴い来年2月28日で本店の営業を終了すると発表した。1954年12月1日に開業した同店は、71年余で歴史に終止符を打つ。外商事業は名鉄生活創研、建装事業は名鉄協商に譲渡して継続する。今年5月14日には、外商の拠点としてセンチュリー豊田ビルの地下1階に約42坪の「エムズ ロイヤル ギャラリー」を開設。美術品や伝統工芸品、地域産品などを取り扱うほか、名鉄グループの企業が情報発信や商品提案に活用し、外商顧客をつなぎ止める。

エムズ ロイヤル ギャラリーについて、名鉄百貨店は「これまで培ってきた百貨店の経験とノウハウを生かし、個々のお客様の生活を豊かにする逸品を上質な空間で提案します」とした。美術品は若手や地元の作家から巨匠まで絵画を中心に揃え、話題の雑貨やアンティーク、伝統工芸品、職人の逸品、地元の企業や自治体、学校と連携した企画なども打ち出す。名鉄グループの企業の商品やサービスの紹介、資産運用や土地活用、ウィスキーやワイン、健康などに関するセミナーも計画中だ。

名古屋駅地区再開発は、名鉄や名鉄都市開発、日本生命、近鉄、近鉄不動産が手掛ける。名鉄が約5400億円を投じ、約3万2700㎡の土地に鉄道駅、バスターミナル、商業施設、オフィス、ホテルなどを整備する。商業施設に名鉄百貨店が出るかどうかは未定だ。