2025年03月31日

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「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」が竣工

野村不動産と東日本旅客鉄道が共同で推進している「BLUE FRONT SHIBAURA」のうち、ツインタワー南側の「TOWER S」と、外構部の飲食店舗が2月28日に竣工した。これに続き、7月にラグジュアリーホテル、8月にオフィスフロア、9月に商業店舗と順次開業し、9月にTOWER Sが全体開業となる。

BLUE FRONT SHIBAURAは浜松町ビルディングによる建て替え事業で、TOWER SとTOWER Nからなる高さ約230mのツインタワーを建設する。区域面積約4.7ha、延床面積約55万㎡。TOWER Sが地下3階~地上43階、30年度竣工予定のTOWER Nが地下3階~地上45階となっている。

TOWER Sは主にラグジュアリーホテル、オフィス、商業施設から構成される。高層階(35~43階)には日本初進出のフェアモントホテル「フェアモント東京」(7月1日開業予定)、中層階(7~33階)には「TOKYO WORKation」をテーマに、都内有数の1フロア約1500坪のオフィス専有部と自然環境を活かした共用部からなるオフィスフロア(8月開業予定)が入る。低層階(1~3階)と外構部には「地域のHUB」となる2つのフードホールを中心に、約40店舗の商業店舗が開業(5月30日予定)する。

歩行者道路を中心としたアプローチ「GREEN WALK」

BLUE FRONT SHIBAURAの開発に合わせて進めてきた、JR浜松町駅と芝浦エリアをつなぐ「GREEN WALK」も開通し、既存の公園を集約・再整備した「港区立新浜公園」も開業した。GREEN WALKは浜松町駅や竹芝エリアと、芝浦エリアとの回遊性を高めるために港区道である歩行者専用道路を中心に植栽や水景が整備されたアプローチ。今回開通するのは、浜松町駅南口からBLUE ERONT SHIBAURA敷地南側にかけての区間。その後も整備を続け、浜松町駅北口・竹芝方面までの伸長が予定されている。5月30日にはGREEN WARK内エリアに飲食店舗が先行開業する。

都市生活者が身近に自然に触れることで、心身の健康回復を促す「都市自然浴」をコンセプトに計画されたGREEN WALKは、樹木の香りを楽しんだり、カフェから景色として眺めたりといった、その人が好む自然との触れ合い方を選べるように配慮した。さらにバリアフリー化・アンブレラフリー化を行い快適で安全なアプローチを実現する。なお、一部の外構照明や水景施設への電源供給にはGREEN WALKエリア内に設置した「グリーン水素により発電を行うエネルギーシステム」による再生エネルギーを利用し、都市部における水素エネルギーの利用普及と災害時のレジリエンス強化の両立を実践していく。

港区立新浜公園は、2カ所に点在していた既存の区立公園をBULE FRONT SHIBAURAの敷地北側に集約し、約1670㎡の公園として整備した。芝生広場を中心に、公園のシンボルとなる特徴的なデザインの遊具や、動かすと光るキネティック遊具など幅広い年齢の子どもたちに向けた遊具を揃える。古川沿いの遊歩道や運河沿いの東屋など、ワーカーや近隣に住む人がくつろげる親水空間も整備している。

GREEN WALKエリア内にTOWER Sの開業に先駆けオープンする飲食店は、「Jaho Coffee & Tea」(カフェ)、「PALM SPRINGS CLUB」(アメリカンダイニング)、「Ortu」(イタリアン酒場)の3店舗となる。

(塚井明彦)