2025年03月12日

パスワード

アットコスメ、原宿の旗艦店をリニューアル 数年内に100億円目指す

フレグランスゾーンには約70ブランド、約400SKUを集積する

アイスタイル傘下のアイスタイルリテールは、フラッグシップショップ「@cosme TOKYO」(東京・原宿)を5日にリニューアルオープンした。目玉として、これまで倉庫としていた3階の一部にフレグランスゾーンを新設。そのほか1階にはミニコスメコーナー、2階にはシートマスクを壁に集積した「シートマスクウォール」をつくった。

フレグランスゾーンには百貨店で取り扱いがあるラグジュアリーブランドから、バラエティストア・ドラッグストアなどで販売するバラエティ系ブランド、近年注目が集まっているニッチブランドまで、約70ブランド、約400SKUを揃える。

また、デジタルとリアルを融合した新しい「香りの購買体験」として、「香りのINDEX」と「好みの香り診断」を導入。香りのINDEXは、独自に作成した香りのイメージを、24種類の色と言葉で表現してインデックス化した。好みの香り診断は、AI技術によって香りの特長を可視化し、自身の好みとマッチする香りを見つけることができるインタラクティブサイネージ「カオリウム」を活用する。香水初心者でも楽しく自分に合った香りと出会える場を目指す。

色と言葉で香りを表現する「香りのINDEX」

1階の入口右側に設置したミニコスメコーナーでは、プチプラからデパコス、韓国コスメまで約50ブランド、約100SKUのトライアルサイズを取り揃える。価格は主にデパコスブランドが2750円~、マスブランドが1100円~となる。テスター用のオリジナルサイズと販売するミニコスメの見本を並べて展示し、購入の際にギャップが生まれないよう工夫した。

北尾悠樹取締役店舗カンパニーカンパニー長は「スキンケアで失敗したくないという顧客ニーズに応えられ、無料サンプルがコストとなっていたメーカーにとってもメリットのある『ミニコスメ』が、今後化粧品業界の新たなカテゴリーになれば幸いだ」と語った。

ミニコスメコーナーは約50ブランド、約100SKUを取り扱う

2階には、約8mの壁に100以上のシートマスクを展開する、シートマスクウォールが構える。シートマスクは同店で売上げが伸長しており、インバウンド客からの人気も高いことから新設を決めた。全フロアの店内配置も見直し、通路幅を拡大するなど、より回遊しやすく試しやすい空間へと進化した。

アイスタイルの遠藤宗社長は今回の改装について「満足している。現時点で90点。あとはお客様の反応次第」とコメント。同店の2024年の年間売上高は約80億円で、ここから数年以内に売上高100億円を目指すが「売上げは結果にすぎない」という。「多くのお客様に来ていただき、『したくなる』をどれだけ実現できるかが何よりも大事」と述べた。