2025年02月22日

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松屋の冷食売場、ご当地グランプリ商品を限定販売

21日に行ったメディア向け説明会の様子。食品部ギンザフローズングルメ担当課長の今井克俊氏(一番左)、冷凍食品アワード発起人のタケムラダイ氏(右から二番目)らが参加した

松屋銀座店の冷凍食品売場「ギンザフローズングルメ」は、食品アワード「日本全国!ご当地冷凍食品大賞 2024-2025」で入賞した冷凍食品を販売する。期間は21日~3月18日で、同店地下2階の売場とECサイト「松屋オンラインストア」で取り扱う。同アワードは冷凍食品業界や地方の活性化を目的としたもので、今回初めて開催。ギンザフローズングルメはその趣旨に賛同し、販売する場を担った。

販売する商品は全9種類で、いずれも最高金賞や金賞、審査員特別賞などを受賞している。グランプリとなった「駿河海鮮問屋 望仙」の「贅沢桜えびかき揚げ」(972円)は、稀少な駿河湾産の桜えびを具材にたっぷりと使用し、一つ一つ手作業で揚げている。金賞を獲得した「水たき 玄海」の「専門店の極みとり鍋蔵」(2人前、5480円)は創業以来磨き続けた伝統のスープが特徴で、鶏本来の旨味とコク、豊かな風味を楽しめる。

日本全国!ご当地冷凍食品大賞は、一般社団法人「未来の食卓」が主催し、冷凍食品PR連盟が後援している。発起人であり冷凍食品PR連盟のタケムラダイ氏は「全国各地の冷凍食品の生産者と話すと、『外の人にもうちの商品を知ってもらいたいけど、そういう場がなかなか難しい』と言われることがある」と立ち上げた経緯を話す。

冷凍食品市場は成長が続いている。日本食品協会の発表によると、2023年の国内消費は1兆2472億円で、3年連続で増加。タケムラ氏は「こうしたご当地商品を、遠方に住む人や外出が難しい人にも届けられる。将来的には海外展開も考えられる」と展望を語る。

松屋が22年8月に始めたギンザフローズングルメ(売場面積約10坪、商品数約350SKU)も好調で、24年3月~25年1月の売上げは店頭が30%増、外部への卸売りが100%増、全体は40%増となった。現在の卸売り先は明治屋ストアーなど10店舗で、半年でさらに10店舗増を目標にしている。

今回の協業は、松屋が地域共創事業を行っていることと、冷凍食品業界の活性化に貢献したいという想いから決めた。食品部ギンザフローズングルメ担当課長の今井克俊氏は「地方のいいものを、冷凍技術を使うことで、時間と空間を超えて銀座から発信したい」と述べた。

(都築いづみ)