2025年02月05日

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次世代の“業界人”を応援 「学校EXPO in 新宿高島屋」

2月1日(土)に開催したファッションショー。文化学園大学の学生がモデルとなり、資生堂美容専門学校の学生がメイクアップを担当した

高島屋新宿店では、2月1、2日(土日)の両日、1階JR口特設会場(屋外)と2階ウェルカムゾーンで、大学や専門学校と連携し、食品やスイーツの販売、ファッションショーなどを行うイベント「学校EXPO」を開催した。次世代「業界人」の育成・支援を目指したプロジェクトで、業界を志す学生と企業、並びに消費者との接点を広げるために、業界で自ら起業にチャレンジする学生の取り組みなどを紹介した。

今回、食品、アパレル、化粧品の業界にフォーカス。参加した学校は、北海道大学、新宿調理師専門学校、東京スイーツ&カフェ専門学校(以上食品)、文化学園大学(アパレル)、資生堂美容技術専門学校(化粧品)の5校。

1階JR口特設会場では、3校が自慢の味を販売。北海道大学からはフードビジネスのスタートアップや北大ブランドが参加した。24年6月に設立した北大発認定スタートアップの㈱パイオビアは、北大農学院修士課程1年在学中の宮地帝輔氏が代表を務めるクラフトビール会社。独自のレシピで開発し、販売している。今回は、昔ベルギーの農家が農作業の合間に飲むために自家製でつくっていたという“ファームハウスエール”を同社で開発した「未来開拓倶楽部ビール」と、北海道と似た気候の北欧発祥のすっきりとした黒ビール「雪国PORTER」(いずれも缶入り)を数量限定で販売。

北大農学部4年に在学中の森健輔氏が代表を務めるダイナメゾンは、「北海道の旅を動く家とともに」牽引型のキャンピングカーによる自由な旅文化を広めるためのベンチャーグループで、今回、使用されていないキャンピングカーをキッチンカーに転用し、北大余市果樹園で栽培・収穫されたりんごを使用したりんご飴などを販売した。このほか、北大の研究牧場で放牧肥育された「北大短角牛」、果樹や農産物、研究成果を商品化したお菓子シリーズ「北大の実り」など、「北大ブランド」商品を販売した。

新宿調理師専門学校は、調理人を志す学生が考案したメニューをキッチンカーで実演販売。おやき(ねぎ味噌・野沢菜)、チーズまん、肉まんを販売した。東京スイーツ&カフェ専門学校は、パティシエ、バリスタ、カフェスタッフなどで活躍を目指す学生たちが、クレープをキッチンカーで実演販売した。

JR口特設会場では北海道大学、新宿調理師専門学校、東京スイーツ&カフェ専門学校の学生が、キッチンカーなどを活用して、食品を販売した

2階ウェルカムゾーンでは、文化学園大学と資生堂美容技術専門学校の学生によるファッションショーを開催した(2月1日、午後1時、3時の2回)。文化学園大学ファッション社会学科の学生が企画・開発した「纏うハンカチ」を用い、学生(10名)がモデルとなって、春のファッション(私服)を纏いランウェイを歩いた。学生モデルのメイクアップは資生堂美容技術専門学校の学生が手掛けた。

纏うハンカチは、同大学とキュアグループ並びに高島屋の協業企画として、ニオイを吸着すると言われている和紙繊維「CURETEX®」を使って、ゼミナールの中で企画し、開発された。纏うハンカチのサイズは60センチ×60センチで、通常のハンカチよりもひと回り大きく、価格は1枚5940円。なお纏うハンカチは2月1日午前0時より「高島屋クラウドファンディング」で販売している。

翌2日は両校のブースを展示。文化学園大学のブースでは纏うハンカチの企画・開発にかけた想いや楽しみ方を提案。資生堂美容技術専門学校のブースでは、乾燥や手荒れが気になりがちな手元のマッサージやチョコレートカラーのリップの体験メニューを提案した。

学校EXPO in 新宿高島屋は、顧客と一緒に取り組む高島屋のサステブル活動「TSUNAGU ACTION」の一環。今秋冬シーズンは「地球に優しいアップサイクル」、「日本の伝統文化を未来へ」、「未来を担う次世代を応援」をテーマに新たな商品提案やイベントを展開している。

(羽根 浩之)