そごう横浜店、婦人服フロアにウェルビーイングの新売場
そごう横浜店は11日、体と心の健康をテーマにした新ゾーン「ウェルビーライフ」を4階に開いた。ハウスリネンや雑貨、リカバリーウエア、フェムテックアイテムなど、ウェルビーイング(心身の健康や幸福)なモノを集積した。売場面積は約320㎡で、ターゲット層は30~40代の女性。これまで4階は全面的に婦人服のフロアだったが、従来の商品分類にとらわれない売場づくりを推進する。
ゾーン名は「ウェルビーイング」(良好な状態にあること)と「クオリティ・オブ・ライフ」(生活の質)を組み合わせた造語。ウェルネスと暮らしを豊かにするという意味を込めた。
常設で展開するのは、上質で洗練されたデザインのハウスリネンや雑貨を展開する「ホテルライクインテリア」、リカバリーウエアを手掛ける「テンシャル」、神奈川県葉山町のフレグランスショップ「ハヤマアロマンス」、フェムケアの「フェムテックラボ」、食器やインテリア雑貨などを扱うセレクトショップ「ドゥ・セー」の5ブランド。
テンシャルは、県内で初の直営店舗となる。ただし、先行してポップアップを展開しており、売上げは上々だった。テンシャルの担当者は「当社の製品は上下セットで3万円前後と、通常の衣類よりはやや高い。しかし機能性や品質は確かなため、そごう横浜店の顧客層と相性が良いのでは」と話す。
ハヤマアロマンスは、百貨店への出店が初。南仏のコート・ダジュールと葉山をイメージして調香したフレグランスなどを展開する。海岸通りをモチーフにした「ル・リヴァージュ」や、葉山御用邸に着想を得た「インペリアルヴィラ オードパルファム」などがある。
ポップアップスペースもあり、11日からはペットロボの「LOVOT」(10月28日まで)、台湾発の漢方のライフスタイルブランド「デイリリー」(11月18日まで)を展開している。
同店は数年前から、店舗のカテゴリーバランスやフロア構成の見直しを進めてきた。以前は3~4階が婦人服のフロアだったが、ラグジュアリーブランドの需要が高まったことから、3階は21年冬から段階的にラグジュアリーブランドのフロアに改装していた。
婦人服は4階のワンフロア展開となったが、そこでも「お客様の関心は服だけにとどまらず、様々なカテゴリーのモノ・コトに需要があると感じた」とマーチャンダイジング部ファッション担当マーチャンダイザーの田中瑞穂氏は話す。ウェルビーライフの新設にあたり、婦人服ブランドは約80から61に減らした。
初年度の目標は、前売場対比で売上高を2.8倍、客数を2倍に掲げる。田中氏は「当店は地下2階の食品売場、7階の『ロフト』などは幅広い性別・年齢の方が利用する。婦人服売場のお客様に限らず、他フロアからも広く集客していきたい」と意気込みを語った。
(都築いづみ)