2024年11月25日

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大阪駅南口の複合ビルが開業来の大規模改装、大丸梅田店は売場面積6割に

2011年3月に開業した「サウスゲートビルディング」は百貨店、ホテル、クリニックなどで構成される

JR西日本ステーションシティ、大丸松坂屋百貨店、JR西日本SC開発は8日、大阪駅南口の複合ビル「サウスゲートビルディング」を大規模改装すると発表した。2011年の開業以来初で、25年秋から約4年を費やして地下2階~地上15階の商業エリアを段階的に刷新する。商業エリアには大丸梅田店が入居するが、地下2階~地上9階に縮小。地上10~15階はJR西日本SC開発がファミリーやインバウンドに照準を合わせたショッピングセンターを運営する。

サウスゲートビルディングは地下4階~地上27階で、大丸梅田店やホテル、クリニックなどで構成。大規模改装に伴い、大丸梅田店の売場面積は従来の約6割となる。大丸松坂屋百貨店を傘下に持つJ.フロント リテイリングの小野圭一社長は同日の決算説明会で「梅田地区は商業施設が乱立しており、より存在感を高めていく。大丸梅田店は1983年にオープンしたが、41年間で培ってきたDNAはそのままに、他店にはない仕掛けも採り入れていく。ただ、改装は3社で計画を進めており、現段階で具体的な内容はコメントを差し控える」と語った。フロアの構成も抜本的に見直す方針だ。

大丸梅田店の2024年度(24年3月~25年2月)の売上高は、8月までで288億4900万円。前年比は8.8%増だが、新型コロナウイルス禍前の19年度との比較では9.1%減にとどまった。大丸松坂屋百貨店の主要7店舗で唯一、コロナ禍前の売上高を下回っており、てこ入れは急務だ。

昨年11月には「JPタワー大阪」、今年7月には「イノゲート大阪」、同9月には「グラングリーン大阪」が開き、梅田地区の来街者は増加の一途を辿るが、商業施設の競合は激しい。3社によれば、サウスゲートビルディングは「個性的な商業施設として再構築することで、大阪駅南エリアの特色を際立たせ、大阪駅周辺のさらなる回遊性向上と活性化を図る」という。

(野間智朗)