2024年6月 東京・大阪地区百貨店売上高
好天、高温に伴い盛夏アイテムが活況
日本百貨店協会の調査によれば、東京地区百貨店(12社・22店)の6月売上高は1578億円余だった。前年比(店舗調整後)は16.0%増と34カ月連プラス、入店客数は6.1%増の18カ月連続プラスとなった。土曜・日曜の各1日増やクリアランス開始日程が2日早まったこともプラス要因となった。19年比でも14.0%増と2カ月連続で2桁増だった。インバウンドは活況が続き、高付加価値商品が引き続き好調に推移した。
3カ月移動平均値は、直近の4~6月が14.8%増、3~5月が12.9%増、2~4月が13.2%増、1~3月が11.7%増、12~2月が9.7%増、11~1月が7.4%増だった。
商品別では、主要5品目はすべてプラスとなった。主力の衣料品(20.1%増)は33カ月連続のプラス。梅雨入りが遅れて好天・気温の高い日が続き、紳士服ではポロシャツなどカジュアルアイテムが好調だった。婦人服ではブラウス、パンツのほか、日焼け・冷房対策のニットやカーディガンなど軽めの羽織りものが伸長した。スポーツ需要や外出気運の高まりから、ゴルフ関連アイテムや浴衣も伸び率が高かった。
身の回り品(31.3%増)は34カ月連続のプラスで、ラグジュアリーブランドが国内外共に好調だった。特にハンドバッグがインバウンド需要で高伸した。盛夏アイテムのサンダル、サングラス、晴雨兼用傘なども気温上昇に伴い好調だった。
雑貨(22.9%増)は34カ月連続のプラスだった。高額商材の美術・宝飾・貴金属(41.6%増)は、先月に続き高伸い伸びを示した。化粧品(6.9%増)では、特にフレグランスの動きがよかった。
食料品(0.7%増)は先月までの2カ月連続マイナスからプラスに転じた。カテゴリー別では、生鮮食品(1.6%減)が価格高騰の影響により3か月連続マイナスとなったものの、菓子(4.8%増)や惣菜(2.3%増)が好調に推移した。和洋酒が父の日やインバウンド需要で伸長し、中元はほぼ前年並みだった。