2024年11月22日

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花王、「キュレル」で“着る角層ケア”

まずはインターネット通販サイトで、サブスクリプション型で販売する

花王は4月4日、スキンケアブランド「キュレル」で、肌の上に薄いヴェールをつくって保湿する化粧液「着る角層ケア<カートリッジ>」(以下、着る角層ケア)と専用機器「ヴェールクリエイター」を発売する。肌に吹き付けた極細繊維から保湿成分が染み出す「ブリードアウト技術」を開発。寝る前に使えば、長時間に亘り角層に潤いをとどめ、もっちりとしたハリのある、滑らかな肌に導く。インターネット通販サイト「My Kao Mall」で、サブスクリプション型で販売。ヴェールクリエイター、着る角層ケアが3カ月に1回届く「ベーシック」(3980円)、それに加えてキュレルの化粧品が毎月1品届く「プレミアム」(5980円)の2種類を用意する。

「キュレルは世界一、乾燥性敏感肌に向き合うブランドへ」。山口聡一化粧品事業部門グローバルリーディングビジネスグループ長は力を込める。花王は中期経営計画「K27」で「世界の中で誰かにとって欠かせない唯一無二の存在となる」ための「グローバル・シャープトップ事業」を推進しており、その一環としてキュレルは乾燥性敏感肌に照準を合わせた。いわゆる「ダーマコスメ」の市場は世界的に拡大しており、伸び代も大きい。

実際、キュレルのブランドマネジャーを務める松倉申之介氏によれば、敏感肌市場は右肩上がりで、市場規模は1200億円を突破したという。さらに「それだけ肌の悩みが増加しており、QOLは低下している。従来の塗るスキンケアでは解決できなかった、より深刻な悩みを抱える人に着る角層ケアを提案する。今までとは違うと実感できる」と強調した。

着る角層ケアには、従来は「エスト」で活用してきた「ファインファイバーテクノロジー」を採用。専用機器を用いて極細繊維を肌に直接吐出し、積層型のヴェールを形成する技術だ。加えて「繊維内に閉じ込めた保湿成分が吐出した瞬間から染み出し、角層の空隙を埋めて肌と一体化する」(庭野悠スキンケア研究所第二研究室長)、ブリードアウト技術を開発。角層細胞、角質細胞間で保湿やバリアの機能に重要な役割を果たすセラミドを整え、滑らかな肌を演出する。

誰でも簡単に、正確に、短時間で使えるという

専用機器のヴェールクリエイターは、パナソニックが開発に協力。誰でも的確に、短時間で極細繊維を吐出できる。

着る角層ケアは3日に1回を目途に用いると、約4週間で肌の状態が改善するという。3日に1回の頻度で3カ月使えるため、サブスクでの配達間隔は3カ月に1回とした。中華圏などキュレルを展開するエリアでの販売も計画中だ。

(野間智朗)