丸広川越店で「宮城ご当地フェア」がスタート 藤崎と協業
丸広百貨店川越店で27日、「宮城ご当地フェア」が始まった。丸広百貨店が地方百貨店と組み、それぞれの地域の産品を店舗とインターネット通販で相互に販売する「相互OMO」の一環で、藤崎のバイヤーが選りすぐった約200点を1階の「エンジョイスペース1」や「まるひろオンラインショッピング」で10月3日まで販売。27日は初出店の「白謙かまぼこ店」に行列が生まれるなど、好スタートを切った。30日と1日には、店舗の商店街「クレアモール」に面する場所に「宮城いいもの・うまいもの観光PRスペース」を設置。「みやこがね本舗」の「極ずんだ餅」、「obico」の「打掛ボディーバッグ」などを打ち出すとともに、宮城県の観光用のパンフレットなどを揃え、購買意欲の喚起と入店につなげる。
宮城ご当地フェアは昨年9月28日~10月4日に続く第2弾。第1弾の結果を踏まえて品揃えを見直し、新たに白謙かまぼこ店や「仙台平」が登場したほか、「菓匠三全」は名物の「伊達絵巻」を初めて用意し、昨年売れ行きが良かったこけしは種類を約3倍に増やした。そのほか「お茶の井ヶ田」、「白松がモナカ本舗」、「玉澤総本店」、「利久」、「歌津小太郎」、「みやぎ蔵王こけし館」、「仙台ガラス」、「ENN LIVING WORKS」などが名を連ねる。
丸広百貨店の大野寛和DX推進部長は「白謙かまぼこ店を誘致できたのは、藤崎の力。お客様からは笹かまぼこに対する要望が多く、しかし従来は詰め合わせの形でしか実現できていなかった。今回は初めて単品でも販売しており、お客様にとって買いやすい」と協業のメリットを実感する。
協力した側の藤崎の髙橋伸介デジタルコミュニケーション部営業企画担当専任課長は「白謙かまぼこ店や菓匠三全は、当社の紹介ならでは」と自負する一方で、「仙台平は第1弾の好結果があってこそ口説き落とせた」と丸広百貨店の“貢献”を強調する。その逆も効果を発揮しており、今年2月15~21日に藤崎が開いた「彩の国さいたま うまいもの&すぐれものフェア」も売上げは好調。藤崎の泉元啓営業三部兼食の安全安心担当ゼネラルマネージャーは「埼玉県の企業とは、丸広百貨店がフィルターになってくれて商談が進んだ」と喜ぶ。結果、丸広百貨店と藤崎の相互OMOは計画を超える約2500万円の売上げを生み出した。
第2弾も視界は良好だ。第1弾と中身を変えて外商顧客向けに事前予約販売した、宮城県の名品を詰め合わせた「仙台プレミアム」(7700円、1万1550円)は昨年を上回る受注を記録。新たな取り組みとして、飯能店や入間店などの支店でもフェアの前日まで1週間に亘り一部の商品を販売したが、好結果を収めた。9月30日と10月1日にはクレアモールから客足を呼び込むとともに、10月1日には地元の小学生が体験学習として店頭で販売し、さらなる拡販を狙う。
(野間智朗)