2024年11月22日

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パルコ、大丸心斎橋店北館に11月「心斎橋PARCO」をオープン

心斎橋パルコ 外観のイメージ

パルコは11月、大丸心斎橋店北館に「心斎橋PARCO」をオープンする。心斎橋への出店は9年ぶりで、全国18店舗目のPARCOとなる。渋谷PARCO、名古屋PARCOと並ぶ東名阪の基幹店の位置づけとする。2019年9月に改装オープンした大丸心斎橋店本館と合わせ、J.フロント リテイリングとしてアーバンドミナント戦略の具現化を推進する。投資額は133億円。

コンセプトは「ファッションビル~百貨店の枠を超え、さらに『モノとコト』が、『日常とアート』が、『リアルとテクノロジー』が、ボーダレスに交わる新しい商業ビル」とした。建物は地下2階~地上14階建てで、延べ床面積は5万8000㎡、約170店のショップに加えシネマコンプレックス、多目的ホール・イベントスペースを有する駅直結の複合ビルとなる。「ノンエイジ」、「ジェンダーレス」、「コスモポリタン」など年齢、男女に限らず、国境の制限すら超えてビルの多様な価値観に共感し、自分たちらしさを大切にする人々をターゲットとする。

昨年9月にリニューアルした大丸心斎橋店本館とは、大阪メトロ御堂筋線「心斎橋駅」と地上の「大宝寺通り」で隣接し、2階~10階でも連絡する。また大丸心斎橋店と心斎橋PARCO限定で双方のハウスカードを利用した相互ポイントサービス企画を実施するなど連携をとっていく。

開発にあたり4つのテーマを設けた。一つ目は「モノ」で、ラグジュアリー、デザイナーズ、セレクトショップといった、装うこだわりとサステナブルの両面をもつショップとそれらをチャームアップするビューティ&ファッショングッズを集積する。二つ目はコトで、様々な食体験やエンターテインメント体験、学び、新しいワーキング体験を提供する。三つ目は「アート/カルチャー」で、「SPACE 14」(多目的スペース)や「PARCO EVENT HALL」(イベントホール)用意するとともに、伝統と革新を表現する「パブリックアート」を配置する。四つ目はテクノロジーで、配信サービス機能を設けXRテクノロジーによる体験型アートを展示する。

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フロア構成は地下2階が、「心斎橋ネオン食堂街」(21年3月オープン予定)で、話題店、スナック、バーやアメ村カルチャーの仕掛け人・ヤマモトヒロユキ氏、オガワジュンゾウ氏、南方学氏、古谷高治氏が手掛けるエンターテインメント&カルチャー発信スペース「TANK広場」をフロアの中心に配置する。また浮世絵師、東學氏によるアート演出も登場する。地下1階はSHINSAIBASHI MARKETで食物販、イートイン、コスメを扱う。駅直結の立地を生かした毎日利用したくなるアイテムをセレクト、女性が気軽に立ち寄れるゾーンにする。

1階はINTERNATIONAL GATEで、「Maison Margiela」、「Ground Y」などラグジュアリーショップのフラッグシップも多数登場する。また1、2階には関西最大の規模となる「エルメス大丸心斎橋店」が先行してオープンしている。

2階はLUXURY & JAPAN MODEで、ストリート×ラグジュアリーとジャパンモード、セレクトショップのミックスにより、心斎橋PARCOのファッションを表現する。3階はELEGANCE STYLEで、大人の女性に向けたインポートとドメスティックブランドを集積。「LAND OF TOMORROW」、「VASIC」が大阪初出店し、「COACH」の旗艦店も出店する。

4階にオープンするワーキングスペース「SkiiMa」

4階はFASHION & CULTURE PARKで老舗喫茶店「丸福珈琲店」と書店「スタンダードブックストア」によるコラボ空間が登場。またパルコが展開するワーキングスペース「SkiiMa」が全国初出店する。

5階はURBAN & RELAXING STYLEでベーシックなファッションから、リビング雑貨、ジャパンデザイングッズなどをバラエティ豊かなフロア。また、学びやLive配信スペースなどのサービスも展開する。6階はPOP CULTURE SHINSAIBASHIで、世界へ向けた体験型ジャパンカルチャーの、西日本を代表する発信拠点とする。

7階は専門店「無印良品」、8階は大丸心斎橋店のゴルフ、アウトドア、シューズが入る。 スポーツをレジャーとして楽しめる進化したスポーツフロアを提案。フロアの核となる「つるやゴルフ」ではゴルフスクールを開講。アウトドアでは「LOGOS SHOP & HIROBA」、シューズでは「ABC-MART」が出店する。

9~11階は3フロアで東急ハンズを展開。12階はシネマコンプレックスが21年初春にオープンする予定だ。13階は10店舗を揃えた「御堂筋ダイニング」で大丸心斎橋店本館10階のレストランフロアと連動し、上質な食とエンターテインメントを提案する(21年1月オープン予定)、14階は大丸心斎橋劇場、大丸心斎橋イベントホールを継承する。

リニューアルにあたって旧大丸心斎橋店北館ビルの伝統性を重視し、リノベーションを実施した。

外壁には新たに「ドレープ」の意匠を用い、躍動感を表現。館内の吹き抜けには東學氏の「アートポール」や「滝」といったアートを配した。さらに館内各所で大阪のクリエイターと協業しアートを設置。銀杏並木象嵌タイルやライムストーン(天然石材)を用いた壁面演出は旧大丸心斎店北館から継承した。