2024年11月22日

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2023年4月 東京・大阪地区百貨店売上高

20カ月連続プラス、外出機会増加や脱マスクで化粧品が高伸長

日本百貨店協会の調査によれば、東京地区百貨店(12社・22店)の4月売上高は1220億円余で、前年比(店舗調整後)は11.5%増と20カ月連続でプラス。入店客数は8.5%増だった。外出機会の増加や天候与件、増勢が続く高付加価値商材の好調推移、さらにはインバウンドも増収に寄与した。コロナ禍前の2019年との比較では23.6%減で、なお回復途上だ。

3カ月移動平均値は、直近の2~4月が14.5%増、1~3月が17.2%増、12~2月が14.6%増、11~1月が11.0%増、10~12月が10.3%増、9~11月が16.2%増。伸び率は10%台に落ち着いてきている。

商品別では、食料品を除く4品目がプラスとなった。主力の衣料品は19カ月連続のプラスとなる16.8%増。通勤や外出の需要回復でビジネス、カジュアル共に堅調に推移した。紳士服ではスーツやジャケット、アウトドア用品の売れ行きが良く、婦人服ではブラウスやカットソーなどが良く伸びた。

身回り品は23.1%増で20カ月連続のプラスとなり引き続きラグジュアリーブランドが売上げをけん引した。旅行需要も活況で、スーツケースやトラベルバッグ、スニーカーやサンダルが好調に推移した。また、気温の上昇でリゾート商品など夏物にも動きがみられた。12.6%増で同じく20カ月連続プラスの雑貨は、化粧品が脱マスクや外出機会増加を背景に、リップやファンデーション、UV下地など幅広いアイテムで売上げを伸ばした。

食料品は1.0%減で20カ月ぶりにマイナスとなったが、個人や法人の手土産や行楽需要のほか、インバウンド需要の増加傾向で菓子は引き続きプラス。レストランも外食需要の高まりで大幅に伸長し、家族や大人数での集まりやインバウンド客の利用もみられた。

(北田幹太)