阪急うめだ本店、紳士・トラベル売場を改装 “ジャパンクオリティ”を全面に

阪急うめだ本店は、8階の紳士服洋品・トラベル売場を改装した。テーマは「想いを繋げる〜with Local〜」で、モノづくりへこだわりを持つ日本各地のブランドを集積。自然や地域と共生するライフスタイルを提案する。第1弾として、5月3日にトラベル売場と「ポロラルフローレン」、「ラコステ」がリニューアル。24日に紳士服洋品売場へアパレルやレザーの新ブランドを導入し、リニューアルが完成した。

この改装の背景には、顧客動向の変化がある。担当者は「コロナ禍において、モノの本質や生産背景などに強い関心を持ち、知的好奇心が強いご夫婦連れが多く見受けられるようになった」と説明する。トラベル用品の需要も拡大しており、売場ではスーツケースの買い替えを検討する国内客が増加。来日客の購入も増加傾向にあった。

トラベル用品は、「エース」のスーツケースを中心に集積した

新たなトラベル売場「NEW TRAVEL SHOP」には、旅行者と現地に住む人をつなげるサービス「TRAPOL（トラポル）」の初のリアルショップ「余白力発電所 by TRAPOL」がオープンした。日本各地の絶景や食などの現地体験ツアーを販売し、現地の案内人とオンラインでつなぐイベントなども行う。

トラベル用品は、「エース」のスーツケースを中心に展開。日本製にこだわった職人技と品質、耐久性に定評がある「プロテカ」、アメリカ発のラゲージブランド「ゼロハリバートン」、イタリアブランド「ブリックス」に加え、ミニショルダーやリュックなども揃える。

ラグジュアリーさと実用性を兼ね備えたラゲージブランド「ゼロハリバートン」

プロテカでは、トップとサイドのハンドルに革を巻くレザーハンドルや、イニシャルを刻印できるネームタグのほか、レーザープリント加工でスーツケースをカスタマイズできるセミオーダーを導入。ゼロハリバートンのゴルフコレクションや、初期のポスターを模った阪急限定のステッカーなども用意する。

3日のオープン後は、スーツケースの売上は前年比約2倍で推移。余白力発電所 by TRAPOLのオンラインイベントの効果もあり、新客の来店も増加しているという。

同じく3日には「ポロラルフローレン」、「ラコステ」がリニューアル。ポロラルフローレンはワッペンのカスタマイズを常設化し、コンセプチュアルなショップへと変わった。ラコステは、同店限定のすみれ色のワッペンを発売し、アクティブなライフスタイルをサポートするアンダーウェアやソックスなどを充実させた。

「CURLY&Co.（カーリー）」は、百貨店の常設ショップの出店は初めて

紳士服洋品売場には「CURLY&Co.（カーリー）」、「LEATHER LIFE CRAFT」、「ネストローブ / コンフェクト」が登場。カーリーは、綿密な縫製テクニックを必要とされる手袋の生産で培った技術をベースとしたファッションブランド。洗練されたデザインと糸や縫製にこだわった着心地の良さを追求し、カットソーを中心に商品を展開している。百貨店の常設ショップは今回が初となる。

メイドインジャパンにこだわったレザー雑貨の「LEATHER LIFE CRAFT」

使う楽しみや魅力をクリエイティブに伝える

LEATHER LIFE CRAFTはメイドインジャパンにこだわるファクトリー、タンナー、ケア・加工業のレザーを使った雑貨を集積。使う楽しみ、使うほどに魅力を増す美しさをクリエイティブに伝えるコーナーで、つくり手とつながり背景や魅力を伝える体験も企画する。

ネストローブ / コンフェクトは、「素材にストレスをかけず、その結果として、風合いがよくなり、着心地がよくなることを選ぶ」をモットーとするアパレルブランド。サーキュラーエコノミーの実現にも取り組んでおり、裁断くずを活用したプロジェクト「UpcycleLino（アップサイクルリノ）」を通じて製造された商品を扱う。