阪神梅田本店、冷凍餃子の集積コーナーが好調
阪神梅田本店の自主編集売場、「うまいもんみっけ」の冷凍餃子コーナーが人気を集めている。全国各地から、味や見た目も様々な約50種類を集積。多くの人から好まれる餃子という食材や、食べ比べできる種類の豊富さが支持され、売上げを伸ばしている。これを受け、うまいもんみっけでは今年2月に冷凍ハンバーグのコーナーも開始した。
阪神梅田本店の地下1階にある「うまいもんみっけ」は、昨年4月の全館リニューアルに合わせてオープン。以前展開していた、全国各地の老舗の銘品を集めた「にっぽんうまいもん紀行」の進化版にあたる。うまいもんみっけでは銘品に加えて、地元で愛される“スターグルメ”を集積。約500種類を展開し、中でも冷凍餃子を集めたコーナーを目玉としている。
取り扱う品数は、好きなものを選んだり、食べ比べしたりしてもらえるよう、約50に設定した。最近はメーカー直営の通販でお取り寄せをする人も増えているが、一度の注文に必要な量が多く、その割に入っている味の種類が少ないことが多い。同売場では比較的少量の餃子を全国各地から集めることで、新しい餃子との出会いを楽しんでもらう。
銘品・リカー営業部アシスタントバイヤー(うまいもんみっけ担当)の吉村由美子さんは、「もちろん当店で買い続けて頂ければ有難いが、ここをきっかけに商品を知って、お取引先のお店に行ったりするのも楽しみ方の1つ。売場の名前の通り、お気に入りの“うまいもん”を見つけてほしい」と語る。
ラインナップは、北は北海道、南は九州まで全国各地からセレクトした。例えば北海道の「ぎょうざの宝永」、「十勝 ナチュレ」、「果皮と餡」、福岡県の「宝雲亭」、宮崎県の「餃子の馬渡」、「宮崎餃子専門店 黒部衛 中央通り」などがある。餃子で有名な栃木県からは「宇都宮ぎょうざ本舗」、静岡県からは「石松」らが登場。同店から近い近畿地方からも「元祖ぎょうざの店 珉珉」(大阪府)、「ぎょうざ歩兵」(京都府)、「ぎょうざの美鈴」(三重県)など、著名な店の餃子が一堂に会している。
中には、女性が特に好みそうな商品も揃える。「一味玲玲(いちみりんりん)」の「トマト餃子」(10個、1512円)や「宇都宮餃子さつき」の「ゆず餃子」(24個、1374円)といったトマトやゆずのフレーバーの餃子、マカロンのような可愛い見た目の「大鳳餃子」の「マカロン餃子」(10個/9種、1188円)などを販売している。
こうして昨年4月に誕生した餃子コーナーは、オープン当初こそ認知度が低かったものの、6月にメディアに取り上げられるようになり、認知度が一気に上昇。以降はコンスタントに売上げが安定している。会社帰りに寄る客や、日替わりで入荷する限定商品が目的で来る客など様々な姿がみられ、リピーターも多い。2種類、3種類と複数購入する客も多く、狙い通り「食べ比べ」を楽しんでいるようだ。客層は男女バランス良く、20~40代も訪れている。
餃子コーナーの成功を受け、さらなるヒットアイテムを生み出すべく、今年2月に冷凍ハンバーグ約30種類を集めたコーナーを始めた。こちらも認知度の向上が当面の課題だが、ラインナップをまとめたチラシを配布したり、売場内のイベントスペースで取り扱ったりなどして、少しずつ裾野を拡大。さらなる売場の魅力化を図っていく。
(都築いづみ)