2024年11月24日

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売上高と入店客数が共に13カ月連続プラス、外出機会増加で衣料品増勢

日本百貨店協会が調査した全国百貨店(70社・181店)の3月売上高は4658億円余で、前年比(店舗調整後)は9.8%増となり、13カ月連続でプラスだった。入店客数は10.4%増で、13カ月連続で2桁プラス。同協会は「感染者数減少や気温の上昇に伴う外出機会の増加やオケージョン、旅行、ビジネス需要などから衣料品や身の回り品が活況で、増勢が続く高額商品も寄与した」と総括した。また、各社の外商催事やホワイトデー、物産展などの食品催事、花見商戦も盛況だった。コロナ禍前との比較では、2019年比は6.9%減、入店客数は19.8%減と先月とほぼ同水準で、回復基調は続いている。

3カ月移動平均値は1~3月が14.6%増、12~2月が11.2%増、11~1月が7.1%増、10~12月が6.2%増、9~11月が11.1%増、8~10月が18.1%増。昨年12月~今年2月から再び2桁増を継続している。

国内と海外の顧客別では、水際緩和策の影響でインバウンドが323.8%増と12カ月連続で高い伸びを示した。シェアは国内が95.7%、インバウンドが4.3%で、国内は13カ月連続のプラスとなる6.3%増。19年比ではインバウンドが39.9%減、国内が4.5%減だった。

地区別では、インバウンド効果などで全地区が前年を超えた。都市が12.8%増と2桁の伸びを示し18カ月連続でプラス。地方は6地区がプラスとなり、1.7%増と3カ月連続でプラスだった。

商品別では、主要5品目全てがプラスとなった。衣料品は、卒入学や新生活需要で紳士・婦人共に好調に推移し、春物コートやスーツ、カジュアルなど幅広いアイテムが盛況だった。身の回り品は、ラグジュアリーブランドを中心に、バッグや財布、アクセサリー、靴、旅行用品が好調。化粧品は、マスク着用ルールの緩和からスキンケア用品やメイクアイテム需要が高まり17.4%増と2桁の伸びを示した。

食料品では、菓子と惣菜が共に19カ月連続増となった。催事効果や行楽需要、手土産需要で堅調に売上げを伸ばしている。

(北田幹太)