近鉄上本町店、「スクランブルMD」と「ミックスMD」を強化
段階的な大規模改装を推し進める近鉄百貨店上本町店は今春、ハンズと運営する「プラグス マーケット」をはじめ、複数のショップを2階や7階、8階に導入する。ショップの入れ替えを通じて、いわゆる「スクランブルMD」や「ミックスMD」を強化し、カテゴリーや性別の枠にとらわれない売場を構築。集客力を高める。テナントの比率を上げ、収益力を改善する狙いもある。1階や3階の改装も検討中で、2023年度(23年3月~24年2月)の総投資額は約7億円。同年度に約1億7000万円の増益を見込む。
近鉄百貨店は上本町店を「都心タイプのデイリーユース型タウンセンター」に再構築しており、百貨店の強みを集約するとともに、専門店やオフィスを拡充。特に上層階はテナントやオフィスを増やして採算性を高める。
2階にはプラグス マーケットのほか、男女複合型のセレクトショップ「ラコレクション」(全国初)、メンズとレディース、キッズからなる「デッサン」が4月26日にオープン。8月を目途に男女複合型の「シェア」も登場する。スクランブルMDやミックスMDを強化して、客足を呼び込む。
7階には、すでに3月2日に「個別教室のトライ」、同15日に「タイムレス」が入居。8階以上も含めて「上層階はローコスト運営・高収益体質の確立に向け、サービステナントやオフィス化を推進する」(同社)。
8階も、先行して2月17日に「レイクアルスター」が開いた。既存の「アミブルージュ」や「ヴェーダヴィ」、「ファンデュース」、「BtoL」などもリニューアル。2階と同様、スクランブルMDを強める。
時期は未定だが、1階と3階の改装も計画中。1階は化粧品売場の新装とライフスタイル雑貨ショップの導入を、3階はファッションだけでなく雑貨や食品も展開するショップの誘致を、それぞれ視野に入れる。