2024年11月22日

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西川、初のフェムケア商品が「女性応援ブランド賞」

西川 

3月8日に都内で開催された「国際女性デー表彰式|HAPPY WOMAN AWARD 2023 for SDGs」。「女性応援ブランド賞」を受賞し、写真撮影に応じる西川株式会社の横山芳乃氏(右)

西川が販売する女性の生理中の快眠をサポートするフェムケア用品「まもら騎士(ナイト)」が、「国際女性デー表彰式|HAPPY WOMAN AWARD 2023 for SDGs」の企業部門において「女性応援ブランド賞」を受賞した。8日に東京・目黒のウェスティンホテル東京で表彰式が行われ、同社の横山芳乃氏がトロフィーと花束を贈呈され、受賞の喜びを語った。同商品は女性特有の悩みを解決し、良質な睡眠を通して生き生きとした社会活動が送れるよう、女性を応援するアイテムであることが高く評価された。

「国際女性デー」とは女性の自由や平等を考える日として、1975年3月8日に国連で提唱され、1977年に国連総会で制定された。近年、ジェンダー平等論などの機運の高まりから、世界各地で女性の活躍を推進する式典が行われ、日本でも「女性の生き方を考える日」と位置付け、様々なイベントが催されている。

同日は、春を告げる黄色い花「ミモザ」をシンボルとした「ミモザの日」とも称される。表彰式当日の会場は、女性のみならず男性の多くも黄色を取り入れたファッションで、華やかな雰囲気に包まれた。

HAPPY WOMAN実行委員会の小川孔一実行委員長による開催宣言。「国際女性デーが社会的ムーブメントになってきたことを実感している」と語る

2017年にスタートし今年で7回目となる表彰式は、「女性のエンパワーメントとジェンダー平等社会の実現」を目的に活動する一般社団法人HAPPY WOMANのHAPPY WOMAN実行委員会が主催。持続可能な社会づくりに貢献し、さらなる活躍が期待できる個人部門「HAPPY WOMAN賞」と、女性を応援する商品やサービスなどを展開し、女性の活躍推進に寄与した企業部門の女性応援ブランド賞の2部門で、それぞれ選出される。

企業部門の「女性応援ブランド賞」の紹介とともにスクリーンに映し出された、西川の「まもら騎士(ナイト)」

企業部門で受賞した西川のまもら騎士は、22年4月に発売した同社初のフェムケア用品。「生理時の経血漏れの不安による日中や睡眠時のストレスを少しでも緩和したい」という社員の声から、21年3月に開発をスタートさせた。商品は、生理時にショートパンツやスカートの下に着用しても目立ちにくい「オーバーパンツ」、ヨガウェアとしても着用可能な「オーバーレギンス」、薄手で柔らかな質感が特長の「オーバーシーツ」の3種類となる。寝具をメインに扱う同社のノウハウを生かし、防水機能に加えて肌触りや着心地にもこだわった。

今回の授賞理由は、女性の睡眠に着目し、活動的な女性を応援する商品であることが評価された。女性の社会進出で仕事と家事の双方を担う女性の増加を背景に、つらい生理時の睡眠から不安を取り除き、睡眠の質向上と翌日の活動意欲上昇に貢献している点も重視。「よく眠り、よく生きる」という同社が掲げるタグラインを体現する商品として、今後への期待も評価対象となった。

賞を受けた横山芳乃氏は「今後もより多くの方々に『まもら騎士』を届けるべく頑張っていきたい」とスピーチした

司会者から紹介されたのち、プレゼンターからトロフィーと花束を贈呈された横山氏は、まず「本日は栄えある賞をいただきありがとうございます」と御礼を述べた。続けて、同社で手掛けた初めてのフェムケア商品であることに触れ「私共の初めての試み、チャレンジに対しての評価をいただいたと大変うれしく思っている」と話した。

生理が女性特有の事象として、少なからず悩みを抱えている女性達がいることを踏まえ、「西川としては、睡眠を明日へのエネルギーチャージの大切な時間だと捉えている。その時間をしっかり取れないということは、明日への活力を得る時間が取れていないということ。これを何とかできないかと思い、まもら騎士を開発した」と、商品誕生の経緯を説明した。「生理の悩みから解放することで、家事や育児、仕事とたくさんの役割を担う女性に、より活力を与えられる商品として展開していきたい」と今後の決意を語り、商品開発に関わった人達への感謝の言葉で締めくくった。

式の最後には受賞者、小川氏、プレゼンター達全員で記念撮影が行われた

国連の昨年9月の発表によれば、世界中のジェンダー平等を達成するまでにはあと300年かかるという。特に法的整備には286年かかるとされ、経済や政治の分野においても相当長い年数を要すると想定されている。さらに日本のジェンダーギャップ指数は、先進国の中では最下位という現状にある。

世界の半数を占める女性を応援することで、次世代につないでいく未来を構築する。日本でも広がりを見せ始めたフェムテック市場に今後も注目が集まる。

(中林桂子)