2024年11月23日

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高島屋、メイク用品と空容器を回収 クレヨンや自動車部品に

化粧品ロスの削減を目指す

高島屋は18日~3月21日、不要となったメイク用品とコスメの空容器を店頭で回収する「コスメ回収キャンペーン」を行う。メイク用品はクレヨンに、空容器は自動車部品などにアップサイクルされる。同社はサステナブルな循環型社会の実現を目指すプロジェクト 「Depart de Loop(デパート デ ループ) 」を推進しており、その一環となる。

日本橋店、新宿店、横浜店、玉川店、大宮店、柏店、京都店の7店で実施する。高島屋以外で購入した商品も対象となり、ブランドや点数は問わない。

回収対象となるのは、メイク用品では口紅、パウダータイプのアイシャドウ・アイブロウ・粉おしろい・ファンデーション、ペンシルタイプのアイライナー、パウダーもしくは練りタイプのチーク・ハイライト。クリームタイプのアイシャドウ・ファンデーション、リキッドタイプのアイブロウ、リップグロス、リップクリームなどは対象外となる。

空容器は、プラマークの記載のあるプラスチック素材の容器が対象となる。ガラス、瓶、ゴム、木材、スプレータイプ、洗浄をしていないものなどは回収できない。

メイク用品は、アップサイクルプロジェクト「COSME no IPPO(コスメノイッポ)」を通して、今夏以降にクレヨンとして生まれ変わる。同プロジェクトはディレクターの大澤美保氏が、美容業界のゴミゼロを目指す活動として21年秋にスタート。趣旨に賛同した商業施設で回収し、アップサイクルしたクレヨンを販売している。

空容器は、リユース・リサイクル業のECOMMIT(エコミット)社のスキームによって、自動車部品などにアップサイクルされる。同社は全国対応型の回収物流ネットワーク、回収物の経済的価値を生かす選別ノウハウと販売ネットワーク、排出からリユース・リサイクルまでの過程を追跡しデータ化するシステムを擁し、モノを循環させるための仕組みを構築、提供している。プラスチックを加工する過程は、フランスを拠点とする総合環境サービス企業「VEOLIA JAPAN」(ヴェオリア ジャパン)が担う。

デパート デ ループは21年6月にスタート。ポリエステル、デニム、カシミヤなどの衣料品を店頭で回収し、その再生素材を使った衣料を製造、販売してきた。化粧品の回収は今回が初となる。