2024年11月22日

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水戸京成百貨店、信頼回復へ再発防止を徹底

水戸京成百貨店は谷田部新社長の下で再スタートを切る

水戸京成百貨店は1月31日、3億円を超える「新型コロナウイルス感染症対応に係る雇用調整助成金」などの不正受給を認め、ウェブサイトで概要や経緯、原因などを説明し、謝罪するとともに、再発防止策を講じて信頼の回復に取り組むと表明した。

同社は不正受給の原因に①一部役員の過度な黒字確保意識②コンプライアンス意識の欠如③内部通報制度の周知不足――を挙げた上で、再発防止策として①研修等を通じた、役職員へのコンプライアンス意識の再徹底②内部牽制が機能する制度の整備③内部通報制度の周知徹底を示した。

同社によれば、不正に受給した雇用調整助成金は3億569万7576円、緊急雇用安定助成金は117万9440円に上り、申請の期間は2020年4月~22年10月で約2年半に及ぶ。期間中は従業員が出勤していたにもかかわらず、休業を指す「特別休暇」と改ざん。雇用調整助成金などを過大に受給した。「取締役総務部長の指示の下、総務部人事担当で行われていた」(同社)という。

発覚した経緯は、昨年11月14日に行われた労働局の査察。同社によれば、同日に社内調査を総務部に指示し、12月5日に取締役総務部長からデータの改ざんを報告されたという。同7日には外部の弁護士や親会社の京成電鉄で構成する調査チームが発足。同16日に労働局にデータの改ざんが事実であると報告し、今年1月31日に調査チームがまとめた報告書を労働局に提出した。同社は助成金などを返還する方針で、その金額は罰金や利子を含めて13億円を超える見通しだ。

(野間智朗)