2024年11月21日

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「京都高島屋S.C.」が来秋誕生 増床区画に専門店ゾーン

専門店ゾーンを正面から見た様子(イメージ図)

高島屋と東神開発は11日、高島屋京都店の増床中の区画を専門店ゾーンとして来秋にオープンし、館全体を「京都高島屋S.C.」とすることを発表した。専門店ゾーンは地下1階~地上7階建てで、百貨店部分と全フロアで接続する。売場面積は約1万3000㎡で、従来の百貨店部分約5万2000㎡と併せて1.25倍となる。テナントは来春の発表を予定するが、アートやサブカルチャー、エンターテインメントなどを中心に構成する。

高島屋京都店は長年京都エリアで一番店の座にいるが、顧客の高齢化が進んでいた。専門店によって今まで百貨店に来なかった新客、とりわけZ世代などの若年層を呼び込む狙い。アートに関心を持つ新富裕層の流入も見込む。

高島屋グループが、百貨店を中核にグループの総合力を活かし、商業施設の開発や運営を行う総合戦略「まちづくり戦略」の一環でもある。テナントリーシングや管理、運営は東神開発が手掛ける。

京都高島屋S.C.全景(イメージ図)

専門店ゾーンのコンセプトは、「出“あう”場所、出“あい”に行く場所【会・逢・遇】ここは京都の交差点 四条河原町」。様々な人やモノ、コトと出会える四条河原町というエリアで、街を行き交う人が楽しく気軽に利用できる施設を目指す。

「アート&カルチャーを発信する館」として、内装デザインはフロアごとに個性的なデザイナーを起用した。地下1階~地上1階はDDAA/DDAA LAB代表の元木大輔氏、地上2~3階はIKAWAYA建築設計代表取締役の井川充司氏、4階はDAIKEI MILLS代表の中村圭佑氏が手掛け、それぞれ異色のコンセプトで設計する。全体のアドバイザーにはDAISHIZEN代表取締役の齊藤太一氏が就任し、各フロアのデザイナーの選出やコンセプトメイキングなどを担当する。

テナントは、高島屋、東神開発、カルチュア・コンビニエンス・クラブの3社による合弁会社「TTC LIFESTYLE」が手掛ける「京都 蔦屋書店」の出店が決定している。TTC LIFESTYLEは昨年10月に設立し、アート販売における相互チャネルの活用や、ライフスタイルコンテンツを提案する店舗の出店、運営を行う。今回が店舗展開の1号店となる。

(都築いづみ)