2024年11月25日

パスワード

購読会員記事

2022年2月 東京・大阪地区百貨店売上高

6カ月連続プラス、まん防延長でも入店客数は2桁伸長

東京地区百貨店(12社・24店)の2月売上高は923億円余で、前年比(店舗調整後)は5.1%増となり、前月(23.9%増)に比べ伸び率は鈍化したものの、6カ月連続のプラス。入店客数は12.5%増で、前月(31.1%増)には及ばないものの、5カ月連続増だった。前々年(20年)比では売上高が9.1%減(前月18.0%減)、入店客数で29.3%減(同33.4%減)となり、共に前月の水準を上回った。

3カ月移動平均値は、6~8月1.5%増、7~9月0.4%増、8~10月0.7%減、9~11月5.6%増、10~12月9.0%増、11~1月13.9%増、12~2月12.9%増。昨年11月以降、2桁増の回復が続いている。

売上高のうち店頭(構成比87.0%)の前年比は5.4%増で、前月(25.9%増)より伸長率は大幅に鈍化したものの、6カ月連続増。非店頭は3.1%増となり、店頭と同様に前月(8.1%増)より鈍化したものの、4カ月連続プラス。日本百貨店協会では「まん延防止等重点措置の延長や低温多雨の天候与件で客足が影響を受けたものの、各社が企画した会員向け施策や増勢が続く高額品需要が業績をけん引した」と総括している。

商品別では、家庭用品を除く主要4品目がプラス。身のまわり品が前月(38.7%増)に続き、最も伸長率が高く23.3%増となり、6カ月連続増。ラグジュアリーブランドを中心に高価格帯のバッグや靴、革小物などが高伸長し、加えて雨天が多く傘の売れ行きも好調だった。雑貨は5.6%増だが、美術・宝飾・貴金属は時計を中心に全般的に好調だったため、16.3%増の2桁伸長となり、13カ月連続プラス。化粧品も国内需要が順調な回復を見せ2.5%増だった。

食料品は9.8%増となり、身のまわり品に次ぐ伸長率で、6カ月連続増。前月に続き菓子が15.8%増、惣菜が16.5%増でけん引し、共に12カ月連続増。その他食料品も5.6%増となり、2カ月連続プラス。イエナカ需要の戻りで日本酒、ワインなど和洋酒が好調。歳時記の恵方巻も自宅での食事機会の増加を受け好調だった。さらにバレンタイン商戦は高額品やキャラクターコラボ商品などが人気を集め、店頭、EC共に好調だった。ただ生鮮食品の厳しさが続いており(4.2%減)、9カ月連続減だった。

衣料品は0.7%増とプラスを堅持し、5カ月連続増。気温低下が続いたため春物の動きが鈍かったものの、マフラー、ストール、手袋などの防寒小物が好調で、卒入学のオケージョン需要でフォーマルにも動きが見られた。

主要5品目で唯一のマイナスだった家庭用品(4.2%減)は5カ月ぶりのマイナス。ただ、家電が4.1%増で、6カ月ぶりのプラス。家具(0.3%増)も堅調で、3カ月連続増だった。

主要5品目の前々年比は、衣料品が18.4%減、身のまわり品が5.1%増、雑貨が4.8%減、家庭用品が6.1%減、食料品が6.2%減。身のまわり品のみ復調している。さらに細分類では、美術・宝飾・貴金属が30.9%増、家電が27.6%増、惣菜が2.0%増まで復調している。