2024年11月22日

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(7月15日更新:主要都市百貨店店舗別売上高を追加)

前月よりやや持ち直すも、新型コロナの影響続き65%減

日本百貨店協会が調査した全国百貨店(73社・203店)の5月売上高は1515億円余で、前年比(店舗調整後)は65.6%減となり、前月に続く大幅なマイナスで8カ月連続減だった。新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言に伴い、全国の百貨店が営業自粛を強いられたが、月後半から宣言が段階的に解除されたエリアの百貨店から順次営業再開できたため、統計開始以来最大のマイナスだった前月(72.8%減)よりも減少率はやや持ち直した。免税売上高は前月同様に訪日客が激減し、前年比97.5%減の約7億円まで落ち込んだ。

3カ月移動平均値は、10~12月8.8%減、11~1月4.7%減、12~2月6.3%減、1~3月16.8%減、2~4月39.7%減、3~5月56.1%減。

顧客別では、国内市場(シェア99.5%)が食料品、一部の法人外商、ECサイトが健闘したものの、63.2%減。ただ前月(70.6%減)よりもやや持ち直した。地区別では、インバウンド比率が高い10都市が69.0%減となり、前月(76.0%減)より7ポイント改善。地方都市(10都市以外)は56.8%減となり、前月同様に10都市よりもマイナス幅が小幅で、前月(64.2%減)より7.4ポイント改善した。

主要5品目では、8カ月連続で全品目がマイナス。営業自粛の中でも多くの百貨店で食品フロアのみ営業していたことから、食品は前月と同じく最もマイナス幅が軽微で45.2%減。前月(53.0%減)よりも改善し、売上高構成比は38.7%と5品目で最も高い。外出自粛により巣ごもり消費の傾向が強まり、食品やライフスタイル関連が比較的健闘。また、引き続きEC受注や食品の宅配が好調だった。営業再開後は、ファッション関連で羽織物、ブラウス、カットソー、パラソル、帽子などに動きが見られた。

免税売上高(90店舗)は約7億7000万円、前年比97.5%減まで激減。2月(65.4%減、3月85.7%減、4月98.5%減)以降、激減状態が続いている。購買客数も99.3%減の約3200人で、前月(99.5%減、約2400人)とほぼ同水準まで落ち込んだ。ただ、一人あたりの購買単価は約24万1000円の268.8%増となり、高伸長した前月(約21万円、184.3%増)をさらに上回る伸長率を記録した。