2024年11月23日

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2021年2月 東京・大阪地区百貨店売上高

全国水準を下回り、17カ月連続減に

東京地区百貨店(12社・25店)の2月売上高は878億円余で、前年比(店舗調整後)は13.5%減だった。17カ月連続減だったものの、前月(33.8%減)より20.3ポイントも回復した。とはいえコロナ禍の影響を受けない前々年対比では24.6%減となり、厳しい環境が続いている。緊急事態宣言再発令の延長による営業時間の短縮や免税売上高の大幅減の影響が大きく、全国水準を下回った。入店客数は37.1%減で、引き続き大幅なマイナスだったが、前月(49.2%減)と比べると小幅になった。

3カ月移動平均値は、6~8月27.0%減、7~9月30.8%減、8~10月24.3%減、9~11月20.5%減、10~12月13.7%減、11~1月21.7%減、12~2月21.0%減。昨年11月以降、2割台のマイナスが続いている。

売上高のうち店頭(構成比86.7%)は15.2%減となり、前月(36.5%減)よりも21.3ポイントも改善した。非店頭は前月(1.0%減)とほぼ同水準の0.8%減にとどめた。

主要5品目は前月同様に全てマイナス。このうち家庭用品(2.0%減)と雑貨(9.8%減)が比較的健闘。家庭用品の中でも、先月同様に巣ごもり需要の増加を背景に家電が好調で、前月の伸長率(94.5%増)よりも下がったものの22.5%増と高伸長を遂げ、3カ月連続プラス。雑貨では、株高を背景に国内富裕層の需要が堅調で、ラグジュアリーブランド、時計や宝飾品などの売れ行きが良く、美術・宝飾・貴金属が12.5%も伸び、2カ月ぶりにプラスに転じた。

主要5品目で最もマイナス幅が大きい衣料品は先月(45.8%減)よりも改善したものの、ビジネス関連の不振やオケージョン需要の減退によって2割近い(19.0%減)マイナス。ただリモートワークの増加を背景に、カジュアル商材が堅調で、汎用性が高いジャケットやトップスの売れ行きが好調だった。食品は衣料品、身のまわり品と同様に二桁減(14.6%減)かつ13カ月連続減で、前月同様に菓子と惣菜が伸び悩んだ。ただ、「巣ごもり需要」に対応した恵方巻の事前予約、バレンタインのオンライン販売は堅調だった。