渋谷PARCO、80区画を対象に大規模改装に着手
「解体を主張する」のリニューアルメインビジュアル
渋谷PARCOが、2019年11月の“新生”渋谷PARCOオープン以来、初の大型改装をスタートさせた。コロナ禍を乗り越え、さらなる時代の変化に対応して次なる価値を提供するために、創業者である増田通二氏の言葉「解体を主張する」のメッセージを再解釈して行う。3月から今秋にかけて約80区画・1800坪を、4段階に分けて実施する。
キーワードは「グローバルニッチ」で、1~4階はラグジュアリーメゾンや気鋭の日本初出店ブランドを含む、ファッションMDの拡充を推進する。5階は新フロアコンセプト「CHAOS CULTURE GEEK」を掲げ、6階は世界初のIPコンテンツの出店を予定。全館をグローバルニッチを体現する空間に一新し、国内外問わずニッチカスタマーに向けた、世界一ユニークで面白い商業施設・コンテンツセンターへの進化を目指す。
3月の改装第1弾では「Advanced Contemporary」をテーマに、3階を中心に個性的・革新的なファッションブランドを導入する。鮮やかな色使いが特徴のコペンハーゲン発の「GANNI」、エレガントさと着心地の良さを兼ね備えたロンドン発の「STUDIO NICHOLSON」、イタリア発のカジュアルブランド「C.P.Company」など、日本初・商業施設初のブランドを誘致し、鮮度のあるグローバルファッションを展開。さらに「A.P.C.」「THE NORTH FACE LAB」「beautiful people」の3店舗が2階から3階に移転し、カルチャー感度の高いゾーンを構築する。
1階にはヨウジヤマモト社の「S‘YTE」が世界初となる実店舗をオープン。ヨウジヤマモトらしいカッティングとシルエットを継承したコレクションを提案するS’YTEは、オープンに合わせ25年春夏最新コレクションを展開する。「THOM BROWNE」は1階エントランス付近に、初のアクセサリーに特化したショップを新設。2階は既存店舗を拡大リニューアルし、メンズ・ウィメンズの複合ストアとして、コレクションライン、バッグ、シューズ、アイウェア、フレグランス、アクセサリーなどを取り扱う。
リニューアルした「DIOR BEAUTY SHIBUYA」はフレグランスからメイクアップ、スキンケアまで、トータルビューティができるラインナップに充実。4階では、2階から移転し2倍の大きさに増床した「MEDICOM TOY NEXT」がオープンした。
世界初の実店舗「S’YTE」がオープン
17区画がオープンする第2弾では、1階を中心に、グローバルで活躍するコレクションブランドを拡充する。4月にラグジュアリーメゾンの核として「CELINE」が1階に登場するのをはじめ、「JIL SANDER」は1、2階にダブルオープンでメンズ・レディスそれぞれの世界観を表現。「Stella McCartney」は東京で唯一の内装コンセプトでオープンする。
第3弾では1~2階の10区画を改装する。5月に「MARNI」が、1、2階にメンズ・レディスを2店舗でオープン。渋谷エリア初の常設店となる「Acne Studios」の導入、「KENZO」の2階への移転リニューアルなども予定している。
第4弾は7月に、アニメ、マンガ、ゲームなどのエンタテインメント要素、ラジコン、カセットテープなど年齢層・国籍を問わない趣味要素、ファッション要素を融合したフロアが5階にに誕生する。コンセプトは「CHAOS CULTURE GEEK」。6階にも新ショップが登場し、計10区画がオープンする。
先行して4月11日にはデザイナーJUN WATANABEが手掛けるラジコンブランド「BLOCKHEAD MOTORS」、カセットテープ製作・販売の「ODD TAPE DUPLICATION」、LA発信のアート・クリエイティブ集団「Brain Dead」や「Timberland」が出店する。
(塚井明彦)